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3〜5歳🏥健康・医療

子どもの中耳炎:急性・滲出性・反復性の見分け方と受診の目安

中耳炎は子どもに多い耳の感染症で、急性中耳炎・滲出性中耳炎・反復性中耳炎で対応が変わります。痛みのない滲出性は聞こえに影響、反復性は抗菌薬の使い方を見直す必要。日本耳科学会ガイドラインに沿って整理しました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-05-299分で読めます
情報の信頼性

情報源:日本耳科学会・日本耳鼻咽喉科学会 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-05-29参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:子どもの中耳炎は 急性中耳炎・滲出性中耳炎・反復性中耳炎 の3タイプで対応が違う。耳の痛み・発熱・耳だれ があれば耳鼻咽喉科へ
  • 見逃しやすい:滲出性中耳炎は 痛みがなく、聞こえの低下や「呼んでも振り向かない」が唯一のサイン
  • 反復性:6か月で3回以上 or 12か月で4回以上の急性中耳炎は専門評価へ
  • 対象:1〜10歳のお子さんを持つ保護者向け

すぐ受診・数日以内に相談・家庭ケアで様子見

状況 対応
すぐ救急・受診 耳の後ろが赤く腫れ熱を持つ(乳様突起炎の可能性)/顔のゆがみ(顔面神経麻痺)/意識がぼんやり・けいれん/激痛で泣き続ける/高熱+ぐったり
その日のうちに耳鼻咽喉科 or 小児科 耳の痛みを訴える/耳だれ(黄色〜緑色の液)が出ている/発熱+機嫌が悪い/呼んでも振り向かない・テレビの音を大きくする(滲出性中耳炎の可能性)
家庭ケアで様子見 治療中で症状が改善傾向/痛みはなく聞こえも問題ない

夜間・休日で判断に迷うときは #8000 に電話できます。

中耳炎の3タイプ

中耳炎は、鼓膜の奥の 中耳 に炎症や液体貯留が起きる病気です(日本耳科学会 小児急性中耳炎ガイドライン2024)。

① 急性中耳炎

項目 内容
症状 耳痛・発熱・耳だれ・機嫌不良
原因菌 肺炎球菌・インフルエンザ菌(細菌)
発症 風邪のあと数日〜1週間で発症
治療 軽症は経過観察、中等症以上は抗菌薬(アモキシシリン等)
期間 1〜2週間で多くは軽快

② 滲出性中耳炎

項目 内容
症状 痛みがない。聞こえにくい・呼んでも振り向かない・テレビの音を大きくする
原因 急性中耳炎の後に液体が中耳に残る、耳管の機能不全
発見 学校の聴力検査や急性中耳炎の経過観察中に判明
治療 経過観察、必要に応じて鼓膜チューブ留置
注意 長引くと 言語発達・聴覚 に影響

③ 反復性中耳炎

項目 内容
定義 6か月で3回以上 または 12か月で4回以上 の急性中耳炎
背景 集団生活・受動喫煙・哺乳瓶寝かしつけ・アレルギー性鼻炎
治療 抗菌薬の選び方の見直し、必要に応じて鼓膜チューブ留置、肺炎球菌ワクチンの接種徹底

なぜ子どもは中耳炎が多いか

  • 耳管が短く水平に近い:鼻・のどの細菌が中耳に入りやすい
  • 免疫が未熟:感染を起こしやすい
  • 集団生活で風邪をもらいやすい
  • 鼻づまり・アレルギー性鼻炎 が耳管機能を悪化させる

家庭でできること

受診前・治療中のケア

  • 耳を冷やす:氷嚢や保冷剤をタオルでくるんで耳の周りに当てる(嫌がるなら無理しない)
  • 鼻をかむ(できる年齢なら):強くかむと中耳に圧がかかるので 片方ずつ静かに
  • 鼻吸い器(できない年齢):鼻水を吸って耳管圧を下げる
  • 上半身を高くして寝る:仰向けより楽
  • 解熱・鎮痛:アセトアミノフェン(カロナール)を医師の指示通り
  • 入浴:耳に水を入れない程度ならOK。耳だれがあるときは医師に確認

抗菌薬を処方された場合

  • 指示された日数を飲み切る(症状が良くなっても続ける)
  • 第一選択は アモキシシリン、効きが悪ければ アモキシシリン・クラブラン酸(オーグメンチン)セフェム系
  • 抗菌薬を飲んでも 3日経って改善しない ときは再受診
  • 自己判断で中止しない・余った薬を兄弟に使わない

滲出性中耳炎の場合

  • 3か月以上続く ようなら 鼓膜チューブ留置術 を検討
  • アレルギー性鼻炎があれば並行治療
  • 聴力検査を定期的に
  • 受動喫煙は避ける

反復性中耳炎の場合

  • 肺炎球菌ワクチン(PCV13/15/20) の接種徹底
  • インフルエンザワクチン の毎年接種
  • 哺乳瓶での寝かしつけを避ける(仰向けで飲ませない)
  • 集団生活の前に 鼻のケア(鼻水・鼻づまりを早めに治療)

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
市販の点耳薬を自己判断で使う 鼓膜に穴があれば中耳に薬が入って悪化することも
耳掻きで耳の中をいじる 外耳道を傷つける/鼓膜を破る危険
耳だれを綿棒で奥まで掃除する 鼓膜・中耳を傷つける。表面を軽く拭く程度に
鼻を両方同時に強くかむ 中耳に圧がかかり悪化。片方ずつ静かに
抗菌薬を3日で「効かない」とすぐ別の薬に変える 3〜5日経過観察してから判断
抗菌薬を症状改善で自己中断 不完全な治療→反復性・耐性化のリスク
「呼んでも振り向かないのは集中してるから」と聞こえの低下を放置 滲出性中耳炎が長期化して言語発達に影響する可能性
プール・温泉に治療中に入る 耳だれや鼓膜の穴があれば悪化。医師の許可を得てから

受診の詳しい目安

耳鼻咽喉科を受診(第一選択)

  • 耳の痛みを訴える
  • 耳を頻繁に触る・引っ張る(言葉が出ない乳幼児)
  • 発熱+機嫌が悪い(特に風邪のあと)
  • 耳だれ(黄色〜緑色)
  • 呼んでも振り向かない・テレビの音を大きくする
  • 急性中耳炎の経過観察
  • 反復性中耳炎の評価

小児科でも対応可

  • 発熱と機嫌不良で原因不明の時の初期評価
  • 既に発熱・全身症状がある時

すぐ救急 / 夜間休日相談

  • 耳の後ろが赤く腫れて熱を持つ(乳様突起炎の可能性)
  • 顔のゆがみ(顔面神経麻痺)
  • けいれん
  • 意識がぼんやり
  • 高熱+ぐったり
  • 激痛で泣き続ける

夜間・休日は #8000 に相談できます。

受診時に持っていくもの

  • 症状の経過(発熱・痛み・耳だれの時期)
  • 風邪の経過
  • 兄弟の感染状況
  • アレルギー(薬・食物)
  • 過去の中耳炎の頻度

よくある誤解

Q. 中耳炎は風邪薬で治りますか?

A. 市販の風邪薬では治りません。細菌感染なので、必要に応じて抗菌薬の処方が必要。耳鼻咽喉科を受診してください。

Q. 抗菌薬は早めにもらった方が治りが早い?

A. 軽症は経過観察 が原則(日本耳科学会2024ガイドライン)。中等症以上で抗菌薬が必要。自己判断で抗菌薬を要求しない。

Q. 鼓膜切開は怖いです

A. 鼓膜切開は 痛みを劇的に和らげ、膿を排出する 効果的な処置です。切開した鼓膜は数日〜数週間で自然に閉じます。聴力への影響はほぼありません。

Q. 鼓膜チューブを入れると耳が悪くなる?

A. 滲出性中耳炎が3か月以上続く場合、チューブ留置で聞こえが改善 します。チューブは6か月〜2年で自然脱落、聴力への悪影響はないとされます。

Q. プールはいつから入れる?

A. 耳だれが止まり、鼓膜に穴がなくなってから。耳鼻咽喉科の許可を得てから再開。鼓膜チューブが入っている場合は耳栓使用を相談。

Q. 反復性中耳炎は治りますか?

A. 集団生活・年齢・原因対策 で改善することが多いです。6〜7歳ごろから自然に減ります。それまでは抗菌薬の選び方・鼻のケア・ワクチン徹底で対応。

Q. 滲出性中耳炎を放置するとどうなる?

A. 言語発達・聴覚 に影響する可能性。3か月以上続くなら鼓膜チューブを検討してください。

Q. 何科を受診すれば?

A. 耳鼻咽喉科 が第一選択。鼓膜の所見が直接見られる。小児科でも初期対応はできるが、確定診断・チューブ留置は耳鼻咽喉科で。

この記事の根拠

  • 日本耳科学会 小児急性中耳炎診療ガイドライン2024年版
  • 厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドライン
  • 日本小児科学会
  • こども家庭庁 こども医療電話相談事業(#8000)

まとめ

  • 子どもの中耳炎は 急性・滲出性・反復性 の3タイプで対応が違う
  • 痛み・発熱・耳だれ → 耳鼻咽喉科を受診
  • 痛みのない聞こえの低下 → 滲出性の可能性、放置で言語発達に影響
  • 6か月3回 or 12か月4回 → 反復性、抗菌薬選択とワクチン・原因対策の見直し
  • 抗菌薬は 指示された日数を飲み切る、3日効かなければ再受診

大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会ガイドラインの発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。医療行為の指示ではありません。お子さまの個別の症状については、必ずかかりつけ医や耳鼻咽喉科・小児科の医師にご相談ください。

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