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6〜8歳健康・医療

子どものインフルエンザ:抗インフル薬の選択・出席停止・家庭ケア

インフルエンザは突然の高熱と全身症状で発症します。抗インフル薬は発症48時間以内が効果的で、年齢で選択肢が変わります(10代のタミフル等)。出席停止『発症後5日かつ解熱後2日(幼児3日)』の数え方と異常行動への注意を整理しました。

編012.kids 編集部公開: 2026年3月11日更新: 2026年10月20日9分で読めます
情報の信頼性

情報源:日本小児科学会・厚生労働省 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026年3月11日最終確認:2026年10月20日現在参考文献:8件

※記載内容は上記時点の情報です。制度・数値・窓口などは変わることがあるため、重要な事項は公式情報でご確認ください。

⚠

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)へ

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:インフルエンザは突然の高熱・全身症状で発症する感染症。抗インフルエンザ薬は発症48時間以内 に開始が効果的
  • 出席停止:法定で「発症後5日経過 かつ 解熱後2日(幼児は3日)経過」(学校保健安全法)
  • 異常行動への警戒:薬の有無に関わらず、発症から 少なくとも2日間 は1人にしない
  • 対象:1〜12歳のお子さんを持つ保護者向け

すぐ救急・受診・家庭ケアで様子見

状況 対応
すぐ救急(119) けいれん/呼吸が苦しい・荒い/唇が紫(チアノーゼ)/意識がぼんやり・呼びかけに反応しない/繰り返す嘔吐+頭痛/異常行動(飛び降りようとする等)
その日のうちに小児科 突然の38℃以上の発熱+全身のだるさ・関節痛/家族に感染者がいる/発症48時間以内(抗インフル薬が効きやすい時期)/6か月未満で発熱/基礎疾患(喘息・心疾患等)がある
家庭ケアで様子見 既に治療中で熱が下がり始めている/本人は元気で水分・食事が取れる

夜間・休日で判断に迷うときは #8000 に電話できます。けいれん・呼吸異常・意識障害・異常行動 はためらわず救急へ。

インフルエンザとは

インフルエンザはインフルエンザウイルス(A型・B型)による急性呼吸器感染症で、学校保健安全法 第2種感染症 に指定されています(厚生労働省)。

典型的な症状

  • 突然の高熱(38〜40℃)
  • 全身のだるさ・関節痛・筋肉痛
  • 頭痛
  • 咳・鼻水・のどの痛み
  • 食欲低下・嘔吐・腹痛(特に小児)

「普通の風邪」との違いは 発症の急激さ と 全身症状の強さ。咳・鼻水より先に 熱と全身のしんどさ が来るのが典型。

流行時期

  • 12〜3月 が中心(A型→B型の順で流行することが多い)
  • 近年は流行時期がずれることもある(夏〜秋に流行入りし、新学期から学級閉鎖が出る年もある)
  • 学校・幼稚園での集団発生に注意

感染経路

  • 飛沫感染(咳・くしゃみ)
  • 接触感染
  • 潜伏期:1〜4日
  • 発症前日〜発症後3〜7日が感染力強

抗インフルエンザ薬

主な薬剤(小児で使われるもの)

薬剤名 投与方法 使用上の注意
オセルタミビル(タミフル) 内服・5日間 1歳以上、ドライシロップあり。10代は原則使用しない時期があったが現在は慎重投与で可
ザナミビル(リレンザ) 吸入・5日間 5歳以上、吸入操作が必要
ラニナミビル(イナビル) 吸入・1回 5歳以上推奨、1回で済む
バロキサビル(ゾフルーザ) 内服・1回 1回投与だが耐性ウイルスの報告あり、12歳未満は慎重投与

効果と限界

  • 発症48時間以内 に開始すると、発熱期間を 1〜2日短縮 する
  • 既に48時間以上経過していると効果が薄い
  • 熱が早く下がっても感染期間は短くならない(出席停止期間は同じ)
  • 重症化の予防効果も期待される

異常行動への注意

抗インフルエンザ薬の有無に関わらず、インフルエンザ発症から 2日間程度 は 異常行動(突然走り出す、飛び降りようとする、意味不明な発言等)の報告があります。

  • 高層階・窓・ベランダ・玄関に注意
  • 窓・玄関にロック
  • 子どもを1人にしない(特に発熱中の睡眠・起床直後)
  • 必要に応じて1階の部屋で寝かせる

家庭でできること

発熱・脱水への対処

  • 解熱剤:38.5℃以上+本人がつらそうなときに アセトアミノフェン(カロナール)を医師の指示通り
  • 絶対NG:アスピリン・ロキソプロフェン・ジクロフェナク・メフェナム酸(ライ症候群・脳症のリスク)
  • 水分補給:少量を頻回に。経口補水液・薄めたイオン飲料・スープ・ゼリー
  • 冷却:脇の下・首の付け根・足の付け根を冷やす(嫌がるなら無理しない)

食事

  • 食欲がなければ 水分優先
  • 食べられるならおかゆ・うどん・プリン・ヨーグルト
  • 柑橘類・酸味の強いものは避ける(吐き気を誘発)

環境

  • 室温:20〜23℃、湿度50〜60%
  • 加湿器・濡れタオルで乾燥を防ぐ(ウイルスは乾燥で活発化)
  • 換気:1〜2時間に1回数分

観察ポイント

  • 熱の経過(解熱までの日数を記録)
  • 呼吸の様子(ゼーゼー・速い・苦しそう)
  • 意識・反応・異常行動の有無
  • 尿量(脱水のサイン)

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
アスピリン・ロキソプロフェン等を解熱に使う ライ症候群・インフルエンザ脳症のリスク。アセトアミノフェンが必須
抗インフル薬を発症72時間以降に強く要求 効果が薄い。むしろ症状緩和の対症療法を
解熱したらすぐに登校・登園 「発症後5日かつ解熱後2日(幼児3日)」のルール
発症から2日間、子どもを1人にする 異常行動のリスク。1階で寝かせる・窓ロックを
「ただの風邪」と6か月未満の発熱を放置 重症化リスクが高い年齢。早期受診を
抗インフル薬を症状改善で自己中断 5日分は飲み切る(イナビル・ゾフルーザを除く)
「念のため」と抗生剤を要求 ウイルスに無効。細菌の二次感染が確認されてから

出席停止の数え方

学校保健安全法施行規則 第十九条 より:

基本ルール

発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで

数え方

  • 発症日 = 体温が急に上がった日(その日を「0日」と数える)
  • 解熱日 = 薬を使わず平熱に戻った最初の日(その日を「0日」と数える)

例:1月10日に発熱、1月13日に解熱した場合

  • 発症日:1月10日(0日)→ 5日経過:1月15日
  • 解熱日:1月13日(0日)→ 2日経過(幼児3日):1月15日(幼児は1月16日)
  • 登校可能:1月16日から(幼児は1月17日から)

両方の条件を満たした日の 翌日から登校・登園可 が一般的です。

「治癒証明書」

  • 自治体・園・学校によって 医師の治癒証明書 を求められることがある(任意)
  • 厚労省は必須ではないとしている
  • 各施設のルール確認を

学級閉鎖になったら?元気でも休み・何日・学童は使える?

学校保健安全法 第二十条 より:

学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる。

学級閉鎖は、この「学校の一部の休業」をクラス単位で行うものです。上の出席停止(かかった子・かかった疑いのある子・かかるおそれのある子について、校長が出席を止める)とは別の決まりです。

本人が元気でも登校できない

学級閉鎖の間は、本人が元気でもそのクラスの子は登校できません。

  • 熱が無くても、検査が陰性でも同じです
  • 法律上、閉鎖を決めるのは学校の設置者です(公立の小中学校なら市区町村)。いつ閉鎖するか・何日閉じるかの基準は自治体ごとに違います

何日休み?終わる日はどう確かめる?

  • 日数は法律では決まっていません。例として、札幌市「インフルエンザの出席停止及び学級閉鎖基準」は、閉鎖を決めた日の翌日から**原則3日間(土日祝日・学校休業日を含む)**を目安にし、学校医から別の指示があればそれに従うとしています
  • 土日をはさむと、実際に休む登校日は1〜2日だけのこともあります
  • 始まる日・再開する日・延長は、学校からのメールや連絡文書で確かめます。延長されることもあるので、再開の前日にもう一度確認しておくと安心です

学童は使える?預け先はどうする?

  • 閉鎖中に学童(放課後児童クラブ)を使えるかは、自治体やクラブによって違います。例として、姫路市「学級閉鎖時における放課後児童クラブの利用」では、学級閉鎖・学年閉鎖の対象になった学級・学年の子は、閉鎖が決まった日から次の登校日までクラブを利用できません(利用を再開できる日は、通っているクラブに確かめてください)
  • 閉鎖の連絡が来たら、通っている学童にもすぐ確認します(学校の連絡だけでは分からないことがあります)
  • 学童が使えない前提で、祖父母・在宅勤務・休暇のどれで回すか、流行が始まったら、閉鎖の連絡が来る前に家族で決めておくと慌てずに済みます
  • 病児保育は、基本的には子ども本人が病気のとき(回復期を含む)の預け先です。元気な子の預け先として使えるとは限りません

閉鎖中に熱が出たら

  • 上の「すぐ救急・受診・家庭ケアで様子見」の表で判断します。受診のときは「クラスがインフルエンザで学級閉鎖中」と伝えます
  • インフルエンザと診断されたら、上の「出席停止の数え方」に切り替わります。学級閉鎖が終わっても、出席停止の期間が残っていれば登校できません
  • 診断が出たら、学校と学童の両方に連絡します

閉鎖の基準、学童が使えるかどうか、休みの扱いは自治体・学校で違います。この節は目安なので、学校と学童の案内を優先してください。

予防接種

接種スケジュール

  • 生後6か月から接種可能
  • 13歳未満は2回接種(2〜4週間隔、3週間あけることが多い)
  • 13歳以上は原則1回接種
  • 流行前の 10〜12月 に接種完了が理想

効果と限界

  • 感染を100%防ぐわけではない が、重症化・入院・死亡を減らす 効果が確認されている
  • 効果は約5か月持続
  • 卵アレルギーは原則接種可(重症例は要相談)

受診の詳しい目安

小児科を受診

  • 突然の38℃以上の発熱+全身のだるさ
  • 家族・園・学校でインフルエンザが流行
  • 発症48時間以内(抗インフル薬の効果的なタイミング)
  • 6か月未満の発熱
  • 喘息・心疾患・糖尿病など基礎疾患のある子
  • 妊婦の家族がいる場合

すぐ救急 / 夜間休日相談

  • けいれん(特に5分以上続く)
  • 呼吸が苦しい・荒い
  • 唇が紫(チアノーゼ)
  • 意識がぼんやり・呼びかけに反応しない
  • 繰り返す嘔吐+強い頭痛(インフルエンザ脳症の可能性)
  • 異常行動(飛び降りようとする・意味不明な言動)
  • ぐったり・元気が極端にない

夜間・休日は #8000 に相談できます。

よくある誤解

Q. 抗インフル薬を飲めばすぐ登校できる?

A. できません。法定の出席停止期間「発症後5日かつ解熱後2日(幼児3日)」は薬の有無に関わらず守る必要があります。

Q. 抗インフル薬は必ずもらえる?

A. 検査陽性で発症48時間以内なら通常処方されます。48時間以降は効果が薄いので処方されないことも。

Q. 解熱剤はカロナール以外NG?

A. アスピリン・ロキソプロフェン・ジクロフェナク・メフェナム酸 は子どものインフルエンザに使ってはいけません(インフルエンザ脳症のリスク)。アセトアミノフェン(カロナール)が安全な選択肢。

Q. ワクチンを打ったのにかかった

A. ワクチンは 重症化予防が主な目的 で、感染を完全に防ぐわけではありません。ワクチンを打っていたから軽症で済んだ、と考えられます。

Q. 兄弟もうつる?予防的に抗インフル薬を飲める?

A. 予防投与(タミフル等)は限られた条件(高リスク患者の同居家族等)で認められています。健康な兄弟への一律予防は行いません。手洗い・マスク・換気を。

Q. 異常行動はいつまで警戒すれば?

A. 発症から少なくとも2日間 は警戒。窓・玄関のロック、1階で寝かせる、子どもを1人にしないが基本。

Q. 何科を受診すれば?

A. 小児科。迅速検査(15分)で確定診断、必要なら抗インフル薬が処方されます。

この記事の根拠

まとめ

  • インフルエンザは 突然の高熱・全身症状 で発症。発症48時間以内 の抗インフル薬が効果的
  • 解熱剤はアセトアミノフェン一択、アスピリン・ロキソプロフェン系は使わない
  • 出席停止は 「発症後5日 かつ 解熱後2日(幼児3日)」、薬で熱が早く下がっても短縮しない
  • 異常行動への警戒:発症から2日間は1人にしない、窓・玄関ロック
  • 予防接種は 重症化予防 に有効、13歳未満は2回接種

大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。医療行為の指示ではありません。お子さまの個別の症状については、必ずかかりつけ医や小児科の医師にご相談ください。

次のステージ:Mid Stage(9〜10歳)

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