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0〜2歳🏥健康・医療

RSウイルス感染症:赤ちゃんの重症化サインと家庭ケア

RSウイルスは2歳までにほぼ全員がかかるありふれた感染症ですが、6か月未満の乳児では細気管支炎・肺炎で入院になることも。「呼吸が苦しい」「ミルクが飲めない」など重症化サインを見逃さないコツと、シナジス予防対象を公的情報をもとに整理しました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-05-299分で読めます
情報の信頼性

情報源:国立成育医療研究センター・日本医師会 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-05-29参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:RSウイルスは 2歳までにほぼ全員がかかる ありふれたウイルス。多くは1週間で軽快するが、生後6か月未満・早産児・心肺疾患のある子 は重症化リスクが高い
  • 最も重要な観察ポイント呼吸の様子(速い/苦しそう/胸がへこむ)・水分摂取・顔色。これらが悪化したら夜間でも救急受診
  • 対象:0〜2歳のお子さんを持つ保護者向け

すぐ救急・受診・家庭ケアで様子見

状況 対応
すぐ救急(119 or 救急受診) 呼吸が苦しい・ゼーゼー音が強い/呼吸数が速い(乳児で60回/分以上、幼児で40回/分以上)/胸がぺこぺこへこむ(陥没呼吸)/唇が紫(チアノーゼ)/意識がぼんやり/ぐったり/半日以上ミルク・水分が飲めない
すぐ受診(小児科) 6か月未満で発熱・咳が出始めた/早産児/慢性肺疾患/先天性心疾患 のある子で発症/鼻づまりで眠れない・哺乳量が普段の半分以下/咳がひどく嘔吐を繰り返す/3日以上の発熱
家庭ケアで様子見 鼻水・軽い咳のみで本人は元気/水分・ミルクは普段通り取れている/呼吸は速くなく顔色も良い

夜間・休日で判断に迷うときは #8000 に電話できます。乳児の 呼吸の異常 は迷わず救急へ。

RSウイルスとは

RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は 呼吸器に感染するウイルス で、2歳までにほぼ100%の子どもが一度はかかる とされています(日本医師会)。

流行時期

  • 以前は秋〜冬(10〜2月)が中心
  • 近年は 夏(7〜9月)に流行 することも増えている
  • 通年で流行の可能性あり

症状の幅

年齢・重症度 症状
年長児・大人 鼻水・咳・微熱(普通のかぜと区別困難)
2歳以上の子ども 鼻水・咳・発熱・気管支炎レベル
乳児(特に6か月未満) 細気管支炎・肺炎・呼吸困難・無呼吸発作のリスク

細気管支炎とは

肺の中の 細い気管支(細気管支)に炎症 が起き、空気の通り道が狭くなる状態。乳児の急性細気管支炎の 50〜90%がRSウイルスが原因 とされます(国立成育医療研究センター)。

  • ゼーゼー・ヒューヒューと音がする呼吸
  • 呼吸が速くなる
  • 胸がへこむ陥没呼吸
  • ミルク・哺乳が苦しくてできなくなる

このサインが出たら 早めの受診、進行すれば 入院での酸素投与・点滴 が必要になることがあります。

感染経路

  • 飛沫感染:咳・くしゃみ
  • 接触感染:手・おもちゃ・タオル
  • 兄弟が幼稚園・保育園から持ち帰り、家庭内で 赤ちゃんに感染 するパターンが最も多い

重症化リスクが高い子

特に注意して観察すべきグループ:

  • 生後6か月未満の乳児:気道が細く、無呼吸発作のリスク
  • 早産児(特に35週未満):肺機能が未熟
  • 慢性肺疾患・気管支肺異形成症:肺の予備能が少ない
  • 先天性心疾患:循環器への負担
  • 免疫不全・ダウン症 など

これらに該当する場合は、通常の家庭ケアでも安心せず、早めの受診 を心がけてください。

家庭でできること

鼻づまりへの対処

RS感染症で最もつらいのが 鼻づまり です。赤ちゃんは鼻呼吸が中心なので、鼻が詰まると 哺乳・睡眠 が困難になります。

  • 鼻水吸い器(電動式が楽)でこまめに吸う
  • 入浴中・入浴後の蒸気が出ている時は鼻水が出やすい
  • 加湿器 で部屋の湿度を50〜60%に
  • 寝るときに 上半身を少し高く する(肩の下にタオルを入れる)

発熱・脱水への対処

  • 解熱剤:38.5℃以上+本人がつらそうなら アセトアミノフェン(カロナール等)を医師の指示通り
  • 水分補給:少量を頻回に。母乳・ミルク・湯冷まし・経口補水液
  • 食事:食欲がなければ無理しない。水分が取れていれば数日OK
  • 室温:冬は18〜22℃、夏は26〜28℃を目安

観察ポイント(毎時間チェック)

項目 良い 危険サイン
呼吸数(1分間) 乳児30〜40、幼児20〜30 乳児60以上、幼児40以上
呼吸の音 静かに息できる ゼーゼー・ヒューヒュー
胸のへこみ なし 鎖骨の上・肋骨の間がへこむ
顔色・唇 ピンク 青白い・唇が紫
哺乳・水分 普段の半分以上 半分以下/全く飲めない
機嫌・反応 起きていればぐずる・笑う ぐったり・反応が鈍い

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
「ただのかぜ」と6か月未満の発熱を放置 細気管支炎・無呼吸発作のリスクが高い年齢
市販のかぜ薬を自己判断で乳児に飲ませる 乳児に適さない成分があり、副作用のリスク
抗生物質を「念のため」と要求する ウイルスには無効。二次感染がない限り処方されない
加湿しすぎてカビの温床に 60%超は逆効果。湿度計で管理
「咳がひどいから」と咳止めを強く使う 子どもの咳は気道を守る反射。安易に止めない(医師の指示下で)
呼吸の速さ・胸のへこみを見落とす 重症化の最重要サイン。寝顔だけでなく胸の動きを観察
保育園・幼稚園に「軽い咳ぐらい」で登園させる 弟妹・他の赤ちゃんへの感染源に

シナジス(パリビズマブ)について

RSウイルスの 重症化予防 のための注射薬「シナジス」は、現在の保険適応は 限られた条件 に該当する乳児のみです:

  • 在胎28週以下の早産児(生後12か月以下)
  • 在胎29〜35週の早産児(生後6か月以下)
  • 過去6か月以内に治療を受けた 慢性肺疾患
  • 一定条件の 先天性心疾患
  • 一定条件の 免疫不全・ダウン症

該当する場合は RS流行期に毎月1回筋肉注射 を受けます。一般の健康な乳児には適応されません。詳細はかかりつけ小児科に相談してください。

受診の詳しい目安

小児科を受診

  • 6か月未満の乳児で 発熱・咳・鼻水 が出始めた
  • 早産・基礎疾患のある子で症状が始まった
  • 鼻づまりで眠れない・哺乳量が 普段の半分以下
  • 咳がひどく嘔吐を繰り返す
  • 3日以上の発熱が続く

すぐ救急 / 119

  • 呼吸が苦しい:呼吸数が速い(乳児60以上)・ゼーゼー・胸がへこむ
  • 顔色が悪い:唇が紫・青白い
  • 意識がぼんやり・呼びかけに反応しない
  • 半日以上 水分・ミルクが取れない
  • 無呼吸(呼吸が止まる発作) を目撃した
  • ぐったり・元気が極端にない

夜間・休日で判断に迷うときは #8000 に電話できます。乳児の呼吸異常はためらわず救急 へ。

保育園・幼稚園への登園

厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドライン より:

  • 学校保健安全法上の出席停止期間は定められていない
  • 一般的な目安:呼吸器症状が軽快し、全身状態が良ければ登園可
  • 園・自治体によって 医師の許可書 を求められることがある
  • 兄弟に6か月未満の赤ちゃんがいる家庭では、追加の感染対策を

よくある誤解

Q. RSウイルスは赤ちゃんの病気ですよね?

A. 大人もかかります が、症状は普通の鼻風邪程度で気づかないことが多いです。問題は 大人から赤ちゃんへの家庭内感染。咳・鼻水の家族はマスク・手洗いを徹底してください。

Q. 一度かかれば免疫がついて二度とかからない?

A. 免疫は不完全 で、何度も感染します。ただし2回目以降は症状が軽くなる傾向。

Q. 抗生物質をもらえば早く治る?

A. 効きません。RSウイルスはウイルス感染なので、抗生物質は使いません(二次感染がない限り)。

Q. ワクチンはありますか?

A. 一般の乳幼児向けの ワクチンは(執筆時点で)国内一般接種としては定着していません。詳細は最新情報をかかりつけ医に確認を。重症化予防のシナジスは前述の限定対象のみ。

Q. 加湿器の代わりに濡れタオルを室内に干せばOK?

A. 補助的にはOKですが、湿度計で 50〜60% を保つことが大事。湿度の上げすぎは結露・カビの原因に。

Q. 何科を受診すれば?

A. 小児科。乳児の呼吸状態の評価は小児科が最も得意です。

この記事の根拠

  • 国立成育医療研究センター RSウイルス感染症
  • 日本医師会 白クマ先生の子ども診療所 RSウイルス感染症
  • 厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドライン
  • こども家庭庁 こども医療電話相談事業(#8000)

まとめ

  • RSウイルスは 2歳までにほぼ全員がかかる ありふれたウイルス。多くは1週間で軽快
  • 生後6か月未満・早産児・心肺疾患の子 は重症化リスクが高い
  • 最重要観察ポイント:呼吸の速さ・胸のへこみ・顔色・哺乳量
  • 特効薬はなく、家庭ケアの中心は 鼻吸い・加湿・水分補給・観察
  • 呼吸異常・哺乳不能・ぐったりは 夜間でも救急

大切なお知らせ:本記事は公的機関・医師会の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。医療行為の指示ではありません。お子さまの個別の症状については、必ずかかりつけ医や小児科の医師にご相談ください。

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