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0〜2歳🏥健康・医療

腸重積症の基礎知識:3か月〜2歳に多い『腸の入れ子』──間欠的腹痛・嘔吐・いちごゼリー便と高圧浣腸

腸重積症は3か月〜2歳に多い急性腹症で、腸の一部が他の腸に入り込んで詰まる病気。『間欠的な激しい腹痛・嘔吐・いちごゼリー状の血便』の3徴が典型。早期は高圧浣腸(注腸整復)で治療可能だが、遅れると壊死・手術。発症から24時間以内の治療が予後を決めるため緊急疾患です。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-06-097分で読めます
情報の信頼性

情報源:日本小児外科学会・日本小児科学会・国立成育医療研究センター ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-06-09参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:腸重積は 3か月〜2歳に多い急性腹症、腸の入れ子
  • 3徴間欠的な激しい腹痛・嘔吐・いちごゼリー状の血便
  • 発症24時間以内 が治療の勝負、高圧浣腸で治ることが多い
  • 対象:3か月〜3歳のお子さんを持つ保護者向け

⚠️ 本記事の取り扱い

腸重積は 24時間以上で腸壊死リスク が上がる緊急疾患です。間欠的に激しく泣く+嘔吐+血便 は迷わず救急受診を。

受診のタイミング

状況 対応
すぐ救急(119/救急外来) 間欠的に激しく泣く・痛がる(10〜15分おき)/嘔吐を繰り返すいちごゼリー状の血便/顔色不良・ぐったり
すぐ受診(小児科) 激しい腹痛が周期的/嘔吐+お腹を痛がる/普段と違う元気のなさ/3か月〜2歳での「説明のつかない不機嫌」
早めに受診 軽い腹痛が反復/血便を一度確認した

腸重積症とは

日本小児外科学会 腸重積症日本小児科学会 より:

基本

  • 腸の一部が他の腸の中に入り込む(入れ子状態)
  • 血流障害・腸閉塞
  • 3か月〜2歳がピーク、特に6か月〜1歳
  • 男児に多い
  • 回腸末端〜結腸の境界 で起こることが多い
  • 小児急性腹症で最多の1つ

なぜ起こるか

  • 多くは原因不明(特発性)
  • 腸管リンパ濾胞の腫脹:ウイルス感染後など
  • 稀に Meckel 憩室・ポリープ・腫瘍 が「先進部」になることも
  • 春・秋に多い:感染症との関連

進行

  • 腸の血流障害
  • 数時間で粘膜出血:いちごゼリー便
  • 24時間以上で壊死リスク
  • 穿孔・腹膜炎で重症化

3徴(典型症状)

日本小児外科学会 より、古典的な3徴:

1. 間欠的な激しい腹痛

  • 10〜15分おきに繰り返す
  • 「火がついたように激しく泣く」
  • 泣き止んだ後はぐったり または 一時的に普通に戻る
  • 発作のたびに激しい

2. 嘔吐

  • 腸閉塞による
  • 繰り返す
  • 進行すると胆汁性嘔吐(緑色)

3. 血便(いちごゼリー状)

  • 粘血便:赤い果肉に粘液が混じったような外観
  • 発症から数時間後
  • 「ジャム状」「いちごゼリー状」と表現
  • オムツで確認

「3徴揃わない」場合も多い

  • 3徴揃うのは典型例
  • 血便は遅れて出る
  • 不機嫌・ぐったり・嘔吐だけ のことも
  • 「説明のつかない不機嫌」は腸重積を疑う

「説明のつかない不機嫌」

  • 3か月〜2歳で
  • 間欠的に激しく泣く
  • 熱・他の症状が乏しい
  • お腹を触ると痛がる

「ぐずぐず」ではなく急に激しく泣いて落ち着く繰り返し」が特徴。

ロタウイルスワクチンとの関連

国立感染症研究所 予防接種スケジュール より:

関連の有無

  • ロタウイルスワクチン接種後7日以内 の稀な合併症として報告
  • 約10万接種に1〜数件
  • ベネフィットが上回る:定期接種化(2020年10月〜)
  • 接種推奨は変わらず

接種時期の重要性

  • 初回は14週6日まで
  • 2回目・3回目も期限あり
  • 生後8〜32週で完了
  • 早めの接種開始

接種後の注意

  • 接種後7日間 は腸重積の症状に注意
  • 間欠的腹痛・嘔吐・血便 に気づいたら受診
  • ワクチンを「だから打たない」は誤った判断

診断

受診時

  • 問診:泣き方・嘔吐・血便・時間経過
  • 腹部診察:右下腹部のソーセージ様腫瘤
  • 直腸診:血便の確認
  • 腹部超音波(エコー)確定診断、ターゲットサイン
  • 腹部レントゲン:補助
  • 動画を見せる:泣き方の参考になる

親の準備

  • 泣き方を動画で:医師の判断に役立つ
  • おむつ持参:血便の確認
  • 時間経過のメモ

治療

日本小児外科学会国立成育医療研究センター より:

高圧浣腸(注腸整復):第一選択

  • 生理食塩水・空気 で圧をかけて整復
  • 発症24時間以内 で成功率高い
  • 手術なしに治る
  • 施設の経験で成功率が異なる
  • 再発の可能性(10%程度)

手術

  • 高圧浣腸不成功
  • 24時間以上経過・壊死疑い
  • 穿孔・腹膜炎
  • 腸切除が必要なことも

入院

  • 整復成功後も観察入院
  • 再発リスクに注意
  • 食事再開を段階的に

再発

  • 約10%で再発
  • 多くは発症から数日以内
  • 再発時も整復可能
  • 頻回再発例は手術検討

家庭での観察

「いちごゼリー便」の確認

  • 明らかな粘血便
  • 少量のことも
  • オムツを保管して受診時に提示
  • 「いつものうんち」と違うと感じたら

痛みのパターン

  • 「急に激しく泣いて、5〜10分後にケロッと落ち着く」を繰り返す
  • 「ずっとぐずる」とは違う
  • 動画撮影が有効

注意して観察

  • 3か月〜2歳の説明のつかない不機嫌
  • 特に嘔吐を伴うとき
  • 疑ったらすぐ受診

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
「ぐずぐず」と様子見 間欠的な激痛は腸重積の典型
嘔吐+腹痛を「胃腸炎」と決めつけ 鑑別が必要
血便を見て「便秘の切れ痔」と いちごゼリー便とは別物
24時間以上の様子見 壊死・穿孔リスク↑
下剤・浣腸を勝手に使う 病態を悪化
ロタワクチンを「腸重積怖い」で打たない ベネフィットが上回る
整復後の再発を見逃す 約10%で再発、要観察
おむつを捨てて受診 血便確認の証拠

よくある誤解

Q. 腸重積は手術が必要?

A. 早期は高圧浣腸で多くは整復。発症24時間以内が勝負。

Q. 「いちごゼリー便」とはどんな?

A. 赤い粘液状の便。ジャム状とも。普通の血便とも違う独特の外観。

Q. ロタワクチンが原因?

A. 接種後7日以内の稀な合併として報告、約10万接種に1〜数件。ベネフィットが上回る。

Q. 何回もなる?

A. 約10%で再発、整復成功後も観察が大事。

Q. 何歳まで気をつける?

A. 3か月〜2歳がピーク、3歳以降は稀。

Q. 何科を受診すれば?

A. 小児科・小児外科、緊急時は 救急外来・119

この記事の根拠

  • 日本小児外科学会 腸重積症
  • 日本小児科学会 子どもがかかりやすい病気
  • 国立成育医療研究センター 新生児・乳幼児の消化器疾患
  • 国立感染症研究所 予防接種スケジュール

まとめ

  • 腸重積は 3か月〜2歳に多い急性腹症、腸の入れ子
  • 3徴:間欠的な激しい腹痛・嘔吐・いちごゼリー状の血便
  • 「説明のつかない不機嫌」も疑う
  • 発症24時間以内の高圧浣腸で多くは整復、それ以上で手術リスク
  • 腹部超音波で確定診断
  • ロタワクチン後7日以内は注意、ただし接種推奨は変わらず
  • 再発約10%、観察を継続

大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。診断・治療は必ず小児科・小児外科の医師にご相談ください。

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