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3〜5歳🍎食育・栄養

子どもの下痢時の食事:脱水予防が最優先──経口補水液とBRAT食、絶食はNG(WHO・米AAP)

下痢時の食事は『絶食より早期再開』が現代の標準(WHO・米AAP)。脱水予防のため経口補水液(OS-1等)を少量頻回、嘔吐が落ち着いたらBRAT食(バナナ・ライス・りんご・トースト)から再開。乳製品・脂質・繊維過多は控える。年齢別の対応、受診ライン、ロタウイルスワクチン後の注意まで整理しました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-06-106分で読めます
情報の信頼性

情報源:WHO・米国小児科学会(AAP)・厚生労働省 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-06-10参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:WHO・米AAP は 「絶食より早期再開」 を推奨
  • 脱水予防が最優先:経口補水液(OS-1等)を少量頻回
  • BRAT食(バナナ・ライス・りんご・トースト)から再開
  • 対象:0〜12歳のお子さんを持つ保護者向け

⚠️ 本記事の取り扱い

下痢は 脱水で命に関わる ことがあります。半日以上おしっこなし・ぐったり は迷わず受診を。

受診のタイミング

状況 対応
すぐ救急(119/救急外来) 半日〜1日おしっこなし/ぐったり・反応鈍い/水分が全く摂れない血便/意識がぼんやり/3か月未満で発熱・下痢
すぐ受診(小児科) 嘔吐・下痢が続いて水分摂取困難/激しい腹痛/皮膚をつまんで戻り悪い/泣いても涙なし/1日10回以上の下痢
早めに受診 3日以上下痢が続く/微熱が続く/元気がない
家庭ケアでOK 嘔吐は数回で落ち着いた/水分摂取できる/元気な時間あり

「絶食より早期再開」が現代の標準

WHO 急性胃腸炎の経口補水療法米AAP より:

過去 vs 現在

項目 昔の対応 現代の標準
絶食期間 長時間絶食 できるだけ短く
再開 「治ってから」 嘔吐が落ち着いたら段階的に
乳製品 完全禁止 母乳・乳児用ミルクは続ける
理由 腸を休ませる 早期再開で腸粘膜回復・栄養維持

なぜ早期再開か

  • 腸の粘膜の修復に栄養が必要
  • 長時間絶食は回復を遅らせる
  • 「飢餓状態」を作らない
  • WHOの世界的な推奨

脱水予防が最優先

消費者庁 経口補水液の適正使用 より:

経口補水液(OS-1等)

  • 「病者用飲料」:WHO推奨の経口補水療法(ORT)
  • 電解質・糖分のバランス が最適化
  • 下痢時の水分・電解質補給 に最適
  • スポーツドリンクより適切:糖分↓・電解質↑

経口補水の方法

  • 少量を頻回:スプーン1杯・5〜10分おき
  • 嘔吐後30〜60分は何も与えない
  • 吐かなければ徐々に量を増やす
  • 冷たすぎない温度

量の目安

  • 乳児・幼児:体重1kgあたり 30〜50mL/日
  • 「ぐびぐび大量に」より少しずつ」
  • おしっこの回数で脱水評価

「スポーツドリンク」との違い

飲料 糖分 ナトリウム 下痢時
経口補水液(OS-1) 約5g/200mL 約300mg/200mL
スポーツドリンク 約12g/200mL 約100mg/200mL △(薄めて)
水・お茶 0 0 △(電解質補給なし)

下痢時は経口補水液が第一選択

BRAT食

米AAP より、伝統的な下痢時の食事:

BRAT とは

  • Banana(バナナ)
  • Rice(米・おかゆ)
  • Applesauce(すりおろしりんご・りんごのコンポート)
  • Toast(トースト)

特徴

  • 消化が良い
  • タンニン(りんご)で下痢を緩和
  • 食物繊維が少ない(不溶性繊維↓)
  • 電解質補給:バナナはカリウム豊富

「BRATだけ」は短期間

  • 数日以上続けない
  • 栄養バランス↓
  • 症状軽快後は通常食へ

「BRAT 至上主義」ではない

  • AAPは「BRAT のみが推奨」とはしていない
  • 無理に「BRAT じゃないと」と思わない
  • 本人が食べられる物を

段階的に通常食へ

米AAP より:

ステップ1:水分のみ(嘔吐期)

  • 嘔吐30〜60分後 から経口補水液
  • 少量頻回
  • 吐かなければ次のステップへ

ステップ2:消化のいいもの

  • おかゆ・うどん(薄味)
  • 食パン
  • すりおろしりんご
  • バナナ

ステップ3:通常食へ

  • 症状が落ち着いてから
  • 「○日で完全復帰」と決めない
  • 本人の食欲に合わせる

控えたい食材(下痢時)

  • 脂っこいもの:揚げ物・脂身
  • 乳製品(牛乳・チーズ):二次性乳糖不耐症リスク
  • 食物繊維過多:生野菜・きのこ・海藻(症状悪化)
  • 甘いジュース:糖分過多
  • 辛い・酸っぱい:腸への刺激

乳児・授乳中の対応

厚生労働省 授乳・離乳の支援ガイド より:

母乳

  • 続ける:絶食しない
  • 少量頻回
  • 母乳は下痢時も最適な栄養

粉ミルク

  • 続ける:通常通り
  • 「薄める」は推奨されない:栄養不足
  • 症状で医師判断

「二次性乳糖不耐症」

  • 下痢で腸粘膜が傷つく → 乳糖分解酵素↓
  • 数週間で回復
  • 症状が長引けば「無乳糖ミルク」を医師処方

「整腸剤」の使い方

厚生労働省 より:

処方薬

  • ビオフェルミン・ミヤBM:乳酸菌・酪酸菌
  • 小児科処方:適切な量で
  • 「症状軽快を補助」

市販薬

  • 自己判断は控える
  • 小児用の用量を守る
  • 下痢止め(ロペラミド等)は基本NG:感染を長引かせる

ヨーグルト

  • 加熱しない・冷やしすぎない
  • 少量から
  • 乳製品アレルギーは除外

ロタウイルス感染後の注意

国立感染症研究所 ロタウイルス より:

ロタウイルス胃腸炎

  • 乳幼児に重症化しやすい
  • 下痢が1週間以上続くことも
  • 白色便
  • 脱水・けいれんリスク

ロタワクチン接種後

  • 下痢が一時的に増える ことがある
  • 接種後7日以内の腸重積リスク:稀
  • 「噴水状嘔吐・血便・激痛」は腸重積疑いで救急

「下痢止め」の是非

厚生労働省 より:

基本NG

  • 感染性下痢では使わない
  • 感染を腸内に閉じ込める
  • 症状を長引かせる

例外

  • 慢性下痢:医師判断
  • 「ストッパ」「正露丸」などの市販薬を急性下痢に使うのは推奨されない

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
長時間絶食 腸粘膜の回復を遅らせる、WHOは早期再開推奨
嘔吐直後すぐ水を飲ませる 再嘔吐
下痢止め(市販)を自己判断 感染を長引かせる
乳児にミルクを薄める 栄養不足
大量の甘いジュース 糖分で下痢悪化
脂っこい・繊維過多 症状悪化
半日以上のおしっこなしを様子見 重度脱水・救急
発熱+血便を「胃腸炎」と決めつけ O157 などの可能性

よくある誤解

Q. 「下痢の時は絶食」?

A. 誤り。WHO・米AAP は早期再開推奨。経口補水液 + 段階的に通常食。

Q. スポーツドリンクで脱水補給?

A. 下痢時は経口補水液(OS-1等)が適切、糖分が異なる。

Q. 牛乳・ヨーグルトはダメ?

A. 下痢時は乳糖を控える、ただし母乳・乳児用ミルクは続ける。

Q. 下痢止めを使うべき?

A. 基本NG、感染性下痢では症状を長引かせる。

Q. 「BRAT食じゃないとダメ」?

A. 本人が食べられる消化の良いものでOK。BRATは目安。

Q. 何科を受診すれば?

A. 小児科、重症は 救急外来・119

この記事の根拠

  • WHO 急性胃腸炎の経口補水療法
  • 米国小児科学会(AAP)Diarrhea: Management in Children
  • 国立感染症研究所 ロタウイルス
  • 消費者庁 経口補水液の適正使用について

まとめ

  • WHO・米AAP は 「絶食より早期再開」 を推奨
  • 脱水予防が最優先:経口補水液(OS-1等)を少量頻回
  • BRAT食(バナナ・米・りんご・トースト)から段階的に
  • 乳児は母乳・粉ミルクを続ける:薄めない
  • 二次性乳糖不耐症 が長引く場合は無乳糖ミルク(医師処方)
  • 下痢止め(市販)は感染性では使わない
  • 半日以上のおしっこなし・血便・激痛・3か月未満発熱 は救急

大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。激しい症状があれば、迷わず小児科・救急にご相談ください。

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