この記事のポイント
- 1〜3歳は「文字を読む」前の、言葉と本に親しむ時期。字を教え込むより、声と絵を一緒に楽しむことが土台になります。
- 言葉の出方は個人差が大きい。同じ月齢でもおしゃべりな子と無口な子がいて当たり前で、比べて焦る必要はありません。
- 絵本を最後まで聞けなくても大丈夫。めくる・指さす・同じ本を何度も、はこの時期らしい関わり方です。
- 対象:1〜3歳ごろの言葉や読み聞かせが気になる保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 言葉がほとんど出ない・指さしが見られない | かかりつけ小児科 |
| 健診で言葉について指摘された | 地域の保健センター |
| 発達全体の見通しを相談したい | 自治体の発達相談 |
| 継続的な支援を検討したい | 児童発達支援センター |
重要:1〜3歳は言葉の差がもっとも目立ちやすい時期です。「2歳で単語が少ない」だけで何かと決まるわけではありません。気になるときは月齢に応じた乳幼児健診の機会や、かかりつけ小児科・地域の保健センターで相談しましょう。
1〜3歳の読み書きは「文字より言葉」が先
厚生労働省「保育所保育指針・乳幼児の発達と保育」 より:この時期は言葉でのやりとりや絵本との出会いが、その後の読み書きの土台になるとされています。
- 1〜3歳は文字そのものより、聞く・話す・指さすといった言葉の力が伸びる時期です。
- 絵本は「読み切る教材」ではなく、親子のやりとりを生む道具と考えると気が楽です。
- 同じ本を何度もせがむのは記憶や言葉が育っているサインの一つです。
- 文字を覚えるのは個人差が大きく、3歳前に読めなくても遅れではありません。
言葉と本に親しむ家庭での関わり方
国立成育医療研究センター「乳幼児の成長・発達」 より:日々のやりとりの積み重ねが、言葉と発達を支えると説明されています。
- 子どもが見ているものに名前をつけて返す「実況中継」が語彙を増やします。
- 絵本は最後まで読まず、子どもがめくるページに合わせて話すだけで十分です。
- 「これ何?」より「ワンワンいたね」と共感する声かけが言葉を引き出します。
- 短い時間でも毎日くり返すほうが、長時間まとめて読むより無理がありません。
言葉の発達の個人差をどう見るか
厚生労働省「母子保健・乳幼児健康診査」 より:発達の確認は健診の機会を通じて、専門職とともに見ていくことがすすめられています。
- 単語が出る時期は幅が広く、1歳半でほとんど話さない子も珍しくありません。
- 言葉が遅めでも、指さし・視線・身ぶりで通じ合えているかが大切な手がかりです。
- 呼びかけへの反応や目線の合い方が気になるときは健診で相談しましょう。
- 比べる相手は「他の子」ではなく「数か月前のその子自身」が安心です。
焦らず続けるための心構え
こども家庭庁「こどもの育ちに関する政策」 より:子どもの育ちは一人ひとり異なり、長い目で支える姿勢が大切とされています。
- 文字の早期学習をうたう教材に焦って飛びつく必要はありません。
- 親が楽しそうに読む姿そのものが、本好きにつながる一番の関わりです。
- うまく聞いてくれない日があっても、本を嫌いにさせないことを優先します。
- 言葉や読み聞かせは「教える」より「一緒に楽しむ」が長続きのコツです。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 文字を早く覚えさせようと無理に教え込む | 言葉や本そのものを嫌いになる原因になる |
| 同月齢の子と比べて「遅い」と決めつける | 言葉の個人差は大きく、不安を強めるだけ |
| 最後まで聞かないことを叱る | この時期は集中が短く、読書嫌いにつながる |
| 動画やアプリに読み聞かせを丸ごと任せる | やりとりが減り、言葉のキャッチボールが育ちにくい |
| 気になる点を一人で抱え込み相談を先延ばしにする | 早めの相談が見通しと安心につながる |
よくある誤解
Q. 読み聞かせは何歳から始めればいいですか?
A. 0〜1歳でも構いません。意味が分からなくても、声のリズムや親子の触れ合いそのものに意味があります。
Q. 2歳なのに言葉が少なく心配です。
A. 単語の出る時期には大きな幅があります。指さしや視線で通じ合えていれば様子を見てよいことも多いですが、気になるときは健診や小児科で相談しましょう。
Q. 早く文字を読めるようにしたほうが有利ですか?
A. この時期は文字より言葉が先です。早く読めること自体が将来の学力を保証するわけではありません。
Q. 同じ絵本ばかり読みたがるのは問題ですか?
A. むしろ自然なことです。くり返しは記憶や言葉が育っている表れで、安心感にもつながります。
Q. 言葉の発達が気になるとき、どこに相談すればいい?
A. まずはかかりつけ小児科や地域の保健センターへ。継続的な支援を考える場合は発達相談や児童発達支援センターにつなげてもらえます。
この記事の根拠
- 厚生労働省「保育所保育指針・乳幼児の発達と保育」「母子保健・乳幼児健康診査」
- 国立成育医療研究センター「乳幼児の成長・発達」
- こども家庭庁「こどもの育ちに関する政策」
まとめ
- 1〜3歳は文字を読む前の段階で、言葉と絵本に親しむことが読み書きの土台になります。
- 絵本は読み切る教材ではなく、親子のやりとりを生む道具として楽しめば十分です。
- 言葉の出方には大きな個人差があり、月齢だけで早い遅いを判断しないことが大切です。
- 指さしや視線で通じ合えているかを手がかりに、気になるときは健診で相談します。
- 言葉が気になるときはかかりつけ小児科や地域の保健センターへ相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの発達や個別の状況については、かかりつけの小児科医や地域の保健センターにご相談ください。

