この記事のポイント
- 6〜9歳は「感情をことばにする力」が育つ途中。急に泣く・キレる・黙り込むのは、気持ちの整理がまだ追いつかないサインのことが多いです。
- 正論より「気持ちの実況中継」が効く。「悔しかったんだね」と先に名前をつけてあげると、子どもは落ち着きやすくなります。
- 比べないことが土台。同じ学年でも情緒の発達はバラバラ。きょうだいや友だちと比べる必要はありません。
- 対象:6〜9歳ごろ(小学校低学年)の情緒の発達が気になる保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 感情の波が強く、生活に支障が出ている | かかりつけ小児科 |
| 学校での様子・友だち関係が心配 | 担任・スクールカウンセラー |
| 発達のかたよりが気になる | 地域の保健センター・発達相談 |
| 専門的な支援につなげたい | 児童発達支援センター |
重要:感情の揺れは成長の一部で、強く出る時期があるのは自然なことです。ただし、眠れない・食べられない・登校をいやがる状態が続くときは、様子見だけにせず、かかりつけ小児科や学校のスクールカウンセラーに早めに相談しましょう。
6〜9歳の情緒はどう変わる?年齢の特徴
こども家庭庁「こどもの育ちに関する施策」 より:この時期は自分の気持ちに気づき、ことばで表す力が少しずつ育つ段階とされています。
- 「悔しい」「不安」など複雑な感情がわかり始めますが、整理はまだ苦手です。
- 友だちとの比較が増え、勝ち負けや評価に敏感になりやすい時期です。
- 自分のルールへのこだわりが強くなり、思い通りにならず情緒が乱れることがあります。
- 発達のペースには幅があり、ことばにできる時期も子どもによって違います。
感情が爆発したとき、家庭でできる接し方
国立成育医療研究センター「こころの健康に関する情報」 より:気持ちを否定せず受け止める関わりが、情緒の安定を支えるとされています。
- まずは「悔しかったね」と気持ちに名前をつけ、落ち着くのを待ちます。
- 興奮しているときに正論や説教を重ねても、ほとんど届きません。
- 落ち着いてから「どうすればよかったか」を一緒に短く振り返ります。
- 親自身も完璧でなくてよく、「ママも今ちょっと疲れてる」と伝えるのも一つです。
自己肯定感を支える日常のかかわり
厚生労働省「母子保健に関する施策」 より:日々の小さな受け止めの積み重ねが、子どもの安心感を育てるとされています。
- 結果だけでなく「最後までやろうとしたね」と過程に目を向けます。
- できなかったことより、できたことを具体的にことばにして返します。
- 失敗を責めず、「次はこうしてみよう」と一緒に方法を考えます。
- 子どもの話をさえぎらず、最後まで聞く時間を1日少しでも作ります。
「比べない」ことが情緒を守る
国立教育政策研究所「幼児教育・幼児期の学びに関する研究」 より:発達には個人差があり、一律の基準で評価しない姿勢が大切とされています。
- 同じ学年でも、感情の出し方や落ち着き方は子どもごとに違います。
- きょうだいや友だちと比べる言葉は、自信を削ぎやすいので避けます。
- 「去年の本人」と比べると、小さな成長に気づきやすくなります。
- 心配なときは比較ではなく、生活への支障の有無を目安にします。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 興奮の最中に長い説教をする | 気持ちが届かず、対立だけが深まる |
| 「お兄ちゃんはできたのに」と比べる | 自己肯定感を下げ、情緒が不安定になる |
| 泣くこと・怒ることを頭ごなしに止める | 感情を出せなくなり、ため込みやすくなる |
| 親の不安をそのままぶつける | 子どもが必要以上に責任を感じてしまう |
| 「気にしすぎ」と気持ちを否定する | 安心して相談できなくなる |
よくある誤解
Q. すぐ泣くのは「弱い子」ということ?
A. いいえ。涙は感情を出す自然な方法で、弱さではありません。泣きやませることより、気持ちを受け止めることを優先しましょう。
Q. 急にキレるのは性格の問題ですか?
A. 多くは気持ちの整理が追いつかないために起こります。落ち着いてから言葉で振り返る練習を重ねると、少しずつ変わっていきます。
Q. 感情をことばにできないのは遅れ?
A. ことばで表す力には個人差があります。親が「悔しかったね」と代わりに言語化してあげることが、よい練習になります。
Q. 厳しくしつけた方が情緒は安定しますか?
A. 厳しさより、安心して気持ちを出せる関係の方が情緒を安定させます。受け止めと小さなルールのバランスが大切です。
Q. 情緒の揺れが気になるとき、どこに相談すればいい?
A. 生活に支障が続くときはかかりつけ小児科へ、学校での様子は担任やスクールカウンセラーに相談すると安心です。
この記事の根拠
- こども家庭庁「こどもの育ちに関する施策」
- 国立成育医療研究センター「こころの健康に関する情報」
- 厚生労働省「母子保健に関する施策」
- 国立教育政策研究所「幼児教育・幼児期の学びに関する研究」
まとめ
- 6〜9歳は感情をことばにする力が育つ途中で、情緒が揺れるのは自然なことです。
- 爆発したときは正論より、気持ちに名前をつけて受け止めるのが先です。
- 自己肯定感は、結果より過程を具体的にほめる積み重ねで育ちます。
- きょうだいや友だちと比べず、「去年の本人」と比べる視点を持ちます。
- 生活に支障が続くときは小児科や学校のスクールカウンセラーに相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの体調や個別の状況については、かかりつけの小児科医や学校の専門スタッフにご相談ください。

