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0〜2歳🏥健康・医療

とびひ(伝染性膿痂疹):症状の見分け方・抗菌薬治療・登園の目安

とびひは黄色ブドウ球菌や溶連菌が原因の皮膚感染症で、夏に多く子どもに広がります。水ぶくれをかきこわすと「飛び火」のように体に広がるのが特徴。抗菌薬軟膏/内服での治療と、登園・プールの判断基準を皮膚科学会の情報をもとに整理しました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-05-298分で読めます
情報の信頼性

情報源:日本皮膚科学会・日本小児皮膚科学会 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-05-29参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:とびひは細菌(黄色ブドウ球菌・溶連菌)による皮膚感染症。患部を石けんでしっかり洗い、抗菌薬軟膏を塗り、ガーゼで覆う が家庭ケアの3点セット。広範囲・発熱があれば内服が必要なので受診を
  • 登園/プール:法的な出席停止はないが、患部を覆えない・滲出液が多い間 は園・プールを控えるのが原則
  • 対象:1〜6歳ごろのお子さんを持つ保護者向け

すぐ受診・数日以内に相談・家庭ケアで様子見

状況 対応
すぐ受診(小児科 or 皮膚科) 発熱を伴う/広範囲に広がっている(5cm以上 or 複数箇所)/顔・目の周りに出ている/元気がない・食欲がない/赤く腫れて熱を持つ範囲が広い
数日以内に受診 水ぶくれが1〜2か所できた/市販の絆創膏では覆いきれない/本人がかゆがって寝られない/きょうだいに広げそう
家庭ケアで様子見 受診済みで治療中/患部が小さく1か所のみ、本人は元気/医師の指示通り軟膏とガーゼで管理できている

夜間・休日で判断に迷うときは #8000 に電話できます。発熱を伴う・急速に広がる時はためらわず受診を。

とびひとは

とびひ(正式名:伝染性膿痂疹)は、黄色ブドウ球菌 または 溶血性連鎖球菌(溶連菌) が皮膚の表面で増えて起こる感染症です(日本小児皮膚科学会)。

2つのタイプ

タイプ 原因菌 症状 季節
水疱性膿痂疹(一般的なとびひ) 黄色ブドウ球菌 水ぶくれ→破れてただれ→かさぶた 夏に多い
痂皮性膿痂疹 溶連菌(または黄色ブドウ球菌) 厚いかさぶた・赤み・発熱を伴うことも 季節を問わず

水疱性膿痂疹は 乳幼児に多く、夏(6〜9月)に集中。痂皮性膿痂疹は 年齢を問わず、発熱・リンパ節腫脹を伴う ことがあり、稀に急性糸球体腎炎などの合併症リスクがあります。

なぜ「とびひ」と呼ばれるか

水ぶくれの中身には大量の菌が含まれ、かきこわした手で他の場所を触ると、火事の「飛び火」のように体じゅうに広がる ことから「とびひ」と呼ばれます。

よくあるきっかけ

  • 虫刺され・あせも・湿疹をかきこわす
  • 転んでできた すり傷・かさぶたをいじる
  • アトピー性皮膚炎 で皮膚バリアが弱っている場所
  • 鼻の下を指でこする 癖(黄色ブドウ球菌が常在)

家庭でできること

治療中(受診後)の基本ケア

  1. 石けんで患部をやさしく洗う(菌を物理的に減らす):ゴシゴシこすらない、低刺激の石けんで泡立てて優しく洗う
  2. シャワーで十分に流す:洗い残しの石けんは刺激になる
  3. 清潔なタオルで押さえるように水分を取る:こすらない
  4. 処方された抗菌薬軟膏を塗る:医師の指示通り(薄く広く)
  5. ガーゼと医療用テープで覆う:滲出液で他の場所に広げない/本人がかきむしらないように

家庭での感染拡大予防

  • タオル・寝具・衣類はきょうだいと別:菌が付着している
  • タオルは毎日交換:洗濯で清潔に
  • 本人の爪を短く切る:かきこわして広げる原因
  • 手洗いの徹底:本人も家族も
  • 入浴は本人を最後に・湯船は控える:シャワーで済ます
  • きょうだいに皮膚の傷・湿疹があれば、そこに感染しないよう注意

かゆみへの対策

かきこわすと菌が広がるので、かゆみを抑える ことが大事です。

  • 処方された抗ヒスタミン薬 を内服(医師の指示通り)
  • 冷たいタオル で軽く冷やす(こすらない)
  • 保湿剤 で乾燥によるかゆみを防ぐ(医師に確認)
  • 寝る前は 手袋・薄手の靴下 を手にはめて引っかき防止

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
水ぶくれをつぶす 中の液には大量の菌→他の場所に飛び火する
市販のステロイド軟膏を自己判断で塗る とびひは細菌感染。ステロイドは感染を悪化させる
絆創膏でぴったり密封する 蒸れて悪化する。通気性のあるガーゼ+テープで
「乾燥させれば治る」と開放する 滲出液に触れたものを介して広がる。覆って隔離
きょうだいと同じタオル・寝具 兄弟感染の最大の原因
湯船に一緒に入る お湯にも菌が出る
「軽そう」と1週間放置 広範囲化・発熱・合併症のリスクが上がる
抗菌薬の内服を症状が良くなったからと自己中断 完全に菌が消えない、再発・耐性菌のリスク

受診の詳しい目安

皮膚科または小児科を受診

  • 水ぶくれ・じゅくじゅくしたただれが現れた(小さくても)
  • かきこわして範囲が広がってきた
  • 顔・目の周り・鼻の下に症状がある
  • きょうだいに感染しそう・既にしている
  • アトピー性皮膚炎の悪化に伴って出てきた

すぐ救急 / 夜間休日相談

  • 発熱(38℃以上)を伴う
  • 元気がない・食欲が極端に落ちている
  • 急速に広がる(数時間で増えている)
  • 赤く腫れて広範囲に熱を持つ(蜂窩織炎 の可能性)
  • 顔色が悪い・ぐったり

夜間・休日は #8000 に相談できます。

受診時に持っていくもの

  • 症状の写真(広がり方を示す経過)
  • きょうだいに同様の症状があるか
  • アレルギーの有無(薬の選択に関わる)
  • 既存のアトピー性皮膚炎の治療薬

登園・登校・プールの判断

厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドライン によれば、とびひは 学校保健安全法上の出席停止対象ではありません(条件付き出席可)。

登園・登校

  • 患部をガーゼで覆えれば登園・登校可 が一般的
  • 顔など覆えない部位・滲出液が多い時期 は登園を控えるのが望ましい
  • 園・学校によって独自ルールがあるため必ず確認

プール・水遊び

  • 完全に治癒するまではプール禁止(多くの自治体・園のルール)
  • 滲出液から他児に感染する
  • 海・川は判断が分かれるが、原則控える

兄弟・家族

  • 同じ家庭内ではタオル・寝具・入浴を分ける
  • 家族に皮膚の傷や湿疹があれば、そこにうつらないよう注意
  • 親が看護で患部に触れたあとは石けんで手洗い

よくある誤解

Q. 水ぶくれをつぶせば早く治る?

A. 逆効果 です。中身には大量の菌が含まれ、他の場所に広がります。覆って・触らない・処方薬を継続が原則。

Q. ステロイド軟膏を塗れば治る?

A. 悪化します。とびひは細菌感染なので、ステロイドは免疫を抑えて菌を増やします。抗菌薬の軟膏 が正しい治療。市販品で自己判断せず受診を。

Q. 何度もとびひになります。体質?

A. 元の アトピー性皮膚炎・あせも・虫刺され がきっかけになることが多いです。基礎の皮膚状態の治療と、鼻の下に黄色ブドウ球菌が常在する ケースの対策(抗菌薬軟膏の予防的使用など)を皮膚科に相談を。

Q. 抗菌薬の飲み薬は早めにやめても大丈夫?

A. 指示された期間は飲み切る のが原則。中途半端な治療は再発・耐性菌の原因になります。

Q. プールはいつから入れる?

A. 完全に治癒(かさぶたが取れて新しい皮膚になる)してから。多くの園・自治体プールは医師の許可書を求めます。

Q. 何科を受診すれば?

A. 皮膚科小児科。広範囲・発熱があれば小児科で内服を含めて診てもらうのが早いです。

この記事の根拠

  • 日本小児皮膚科学会 とびひ(伝染性膿痂疹)Q&A
  • 厚生労働省 保育所における感染症対策ガイドライン
  • 学校保健安全法施行規則 第十九条(出席停止の期間の基準)
  • こども家庭庁 こども医療電話相談事業(#8000)

まとめ

  • とびひは 黄色ブドウ球菌・溶連菌 による皮膚感染症。石けん洗浄+抗菌薬軟膏+ガーゼ被覆 が家庭ケアの3点セット
  • 水ぶくれをつぶさない・市販ステロイドを塗らない・タオルを分ける がNGリストの三大ポイント
  • 法的な出席停止はないが、患部を覆えない・滲出液が多い 間は登園・プールを控える
  • 元のあせも・虫刺され・アトピーをしっかり治療することが 予防 の第一歩

大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。医療行為の指示ではありません。お子さまの個別の症状については、必ずかかりつけ医や皮膚科・小児科の医師にご相談ください。

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