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0〜2歳🏥健康・医療

熱性けいれん:起きたときの正しい対応と「5分」の救急判断

熱性けいれんは生後6か月〜5歳の子の5〜8%が経験する、多くは5分以内に自然に止まる発作です。横向きに寝かせる・時間を計る・口に物を入れないが基本対応。「5分」「再発」「単純型と複雑型」の判断基準を日本小児神経学会ガイドラインに沿って整理しました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-05-299分で読めます
情報の信頼性

情報源:日本小児神経学会 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-05-29参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:熱性けいれんは生後6か月〜5歳の子の 5〜8%が経験 する、多くは5分以内に自然に止まる 発作。基本対応は 横向きに寝かせる・時間を計る・口に物を入れない
  • 救急(119)を呼ぶ5分以上続く/意識が戻らない/短時間で繰り返す/生まれて初めての発作(迷ったら救急)
  • 対象:生後6か月〜5歳のお子さんを持つ保護者向け

まず:けいれんが起きたらやること(順序つき)

順序 やること
1. 時計を見る 開始時刻を確認。1〜2分でも長く感じる
2. 平らで安全な場所に寝かせる ベッド・床・カーペット。周囲の危険物(角・コード・水)を遠ざける
3. 顔を横向きに 嘔吐物による窒息予防
4. 服のボタン・ベルトを緩める 呼吸を楽に
5. 5分経ったら119 自然に止まらなければ救急搬送を
6. 様子を記録 続いた時間/左右対称か/目はどちらを向いていたか/意識は
7. けいれん後はそのまま観察 意識が戻ったら少し休ませてから受診

すぐ救急(119)・受診・家庭観察

状況 対応
救急車(119) 5分以上続く(けいれん重積状態)/意識が戻らない/短時間で繰り返す(24時間内に2回以上)/生まれて初めての発作(種別判断のため)/左右非対称のけいれん/頭部外傷後/呼吸が止まる・チアノーゼ
すぐ受診(小児科 / 救急外来) 5分以内に止まったが、初めて or 過去と違う様子/けいれん後に意識ははっきりだがぐったり/発熱の原因が不明/髄膜炎を疑う症状(強い頭痛・嘔吐・首が硬い)
家庭で経過観察 以前にも熱性けいれんの既往あり/単純型に当てはまる(5分以内・左右対称・1回のみ・意識回復)/本人が普段の様子に戻った

夜間・休日で判断に迷うときは #8000 に電話できます。迷ったら救急 が原則です。

熱性けいれんとは

熱性けいれんは、生後6か月〜5歳までの子どもが、発熱(通常38℃以上)のときに起こすけいれん発作 です(日本小児神経学会)。

  • 日本では子どもの 5〜8% が経験
  • 多くは 5分以内に自然に止まる
  • 主に 発熱の上がりはじめ に起きる
  • 知的発達・運動発達への影響は ほぼなし(単純型)

発作の様子(典型例)

  • 突然 意識がなくなる
  • 目が一点を見つめる、または上を向く
  • 手足ががくがく 震える(強直性または間代性)
  • 唇が紫がかる・呼吸が浅い
  • 1〜3分で自然に止まる
  • けいれん後は すぐには意識が戻らずぐったり、数十分〜1時間で普段に戻る

単純型と複雑型

日本小児神経学会 ガイドライン2023 より:

項目 単純型 複雑型
持続時間 5分未満 5分以上
左右対称性 左右対称 左右非対称・部分的
24時間内の発作回数 1回のみ 2回以上
年齢 6か月〜5歳 6か月未満 or 5歳以上
頻度 約80% 約20%
検査 通常は不要 詳しい検査を検討
てんかんへの移行リスク ほぼ通常と同じ やや高い

1つでも複雑型の項目に当てはまる ものは複雑型として扱われ、詳しい検査・経過観察が推奨されます。

「5分ルール」とは

5分以上続くけいれんは 「けいれん重積状態」 と呼ばれ、長引くほど治りにくく脳への影響リスクも上がるため、救急車での搬送・治療が必要 とされます。

そのため熱性けいれんでは 「5分」 を救急判断の目安としています。

けいれん中・けいれん後にやってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
口にスプーン・指・タオルを入れる 「舌をかむ」予防は誤解。窒息・歯損傷・噛まれて怪我のリスク
押さえつける・揺さぶる 筋肉損傷・骨折のリスク。けいれんは止まらない
大声で名前を呼び続ける・叩く 効果なし。落ち着いて時間を計る
冷水で顔を洗う・体を冷やす けいれんは止まらない。誤嚥のリスク
無理に体を起こす・抱き上げる 横向きの安全姿勢のままで
「すぐ治るから」と119しない 5分超えたら迷わず
車に乗せて病院に行く(5分以上) 救急搬送のほうが安全。両親が動揺している中の運転は危険
発作中に水・薬を飲ませる 誤嚥して窒息のリスク
解熱剤を慌てて使う けいれんは解熱剤で止まらない。けいれん後に医師の指示で

観察のチェックリスト(受診時に伝える)

  • 開始時刻続いた時間
  • 体温(けいれん前 / けいれん後)
  • 手足の動き:左右対称か、片側か
  • 目線:上向き・どちらか一方を向いていた
  • 顔色:紫色になったか
  • 呼吸:止まっていた時間
  • けいれん後の意識回復までの時間
  • けいれん後の様子(普段通り / ぐったり / 反応鈍い)
  • 発熱の経過・他の症状(嘔吐・頭痛・発疹)
  • 過去のけいれん歴・家族のけいれん歴
  • 直前の予防接種

これらを メモ・スマホで撮影 すると医師の診断に役立ちます。

単純型のあとの予後

日本小児神経学会 より:

  • 発達への影響はほぼない
  • 約30%の子で再発 する(その後の発熱時)
  • ただし 5〜6歳以降は自然に起こらなくなる ことがほとんど
  • てんかんへの移行リスクは健常児よりやや高い が、絶対的にはわずか
  • 抗けいれん薬の予防投与は通常 必要ない(複雑型・重積型では検討)

受診の詳しい目安

救急車(119)

  • 5分以上けいれんが続く
  • けいれん後に 意識が戻らない
  • 短時間で繰り返す(24時間内に2回以上)
  • 生まれて初めての発作(種別判断のため救急受診を)
  • 左右非対称のけいれん
  • 頭部外傷後のけいれん
  • 呼吸が止まる・チアノーゼが持続

すぐ受診(救急外来 / 小児科)

  • 5分以内に止まったが、初めて or 過去と違う
  • けいれん後に意識ははっきりだがぐったり
  • 発熱の原因が不明
  • 髄膜炎を疑う症状(強い頭痛・嘔吐・首が硬い・大泉門の膨隆)
  • 機嫌が悪く、いつもと違う

経過観察可(既往あり、単純型)

  • 過去にも熱性けいれんあり
  • 5分以内に止まった
  • 左右対称、1回のみ
  • けいれん後に意識回復、普段の様子に戻る
  • 発熱の原因が分かる(風邪・突発性発疹など)

大原則:迷ったら救急受診 が安全です。

よくある誤解

Q. 舌を噛まないように何か入れたほうがいい?

A. 絶対に何も入れないでください。スプーン・指・タオルは 窒息・歯折・指の怪我 の原因になります。「舌を噛む」は熱性けいれんでは起きにくく、起きても深い傷にはなりません。

Q. けいれん中は名前を呼ぶ・揺さぶる?

A. 効果はありません。落ち着いて時間を計り、横向き安全姿勢で見守ります。

Q. 解熱剤でけいれんを予防できる?

A. できません。発熱の上がりはじめにけいれんが起きやすいので、解熱剤で予防する効果は確立されていません。

Q. 一度起きたら必ずまた起きる?

A. 約30%で再発。すべての発熱でけいれんが起きるわけではなく、ほとんどは5〜6歳以降に自然に起こらなくなります。

Q. 抗けいれん薬を予防的に毎日飲ませるべき?

A. 単純型では通常 不要。複雑型・けいれん重積を起こした場合などに、医師の判断で短期使用(ジアゼパム坐薬等)を検討することがあります。

Q. ジアゼパム坐薬は処方してもらえる?

A. 既往があり、医師が必要と判断した場合に 発熱時の予防として処方 されることがあります。自己判断ではなく医師の指示通り使用を。

Q. 知能や発達に影響しますか?

A. 単純型ではほぼ影響なし。複雑型でも多くは正常発達。

Q. 何科を受診すれば?

A. 急性期は 救急外来 or 小児科、その後の経過評価は 小児神経科・小児科 で。

この記事の根拠

  • 日本小児神経学会 熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン2023
  • 日本小児神経学会 一般向けQ&A
  • 日本小児科学会
  • こども家庭庁 こども医療電話相談事業(#8000)

まとめ

  • 熱性けいれんは生後6か月〜5歳の 5〜8%が経験、多くは 5分以内に自然に止まる
  • 対応:横向きに寝かせる/時間を計る/口に物を入れない
  • 「5分」が救急判断の基本:5分以上 / 反復 / 初発 / 左右非対称 → 救急車
  • 単純型は 発達への影響ほぼなし、5〜6歳以降は起こらなくなる
  • 迷ったら救急受診 が安全

大切なお知らせ:本記事は公的機関・学会ガイドラインの発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。医療行為の指示ではありません。熱性けいれんはお子さまや状況により個別の判断が必要です。必ずかかりつけ医や小児科・小児神経科・救急医療機関の医師にご相談ください。

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