この記事のポイント
- 1〜3歳は「自我」が芽生え、感情が激しく揺れる時期。イヤイヤやかんしゃくは情緒の発達が進んでいるサインでもあります。
- イヤイヤ期は1歳半ごろ始まり、2歳前後でピークになり、3歳ごろにかけて落ち着いていく子が多いとされます。終わる時期には大きな個人差があります。
- **「感情を抑えさせる」より「気持ちに名前をつけて受けとめる」**関わりが、自分で気持ちを立て直す力の土台になります。
- 対象:1〜3歳ごろの子どもの情緒の発達やイヤイヤ期に悩む保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 情緒の発達やかんしゃくの相談 | かかりつけ小児科 |
| 発達全般の不安・健診のフォロー | 地域の保健センター |
| ことばや関わりの気がかり | 自治体の発達相談 |
| 専門的な発達支援が必要かも | 児童発達支援センター |
重要:イヤイヤやかんしゃくそのものは、多くが発達の自然な過程です。ただ「目が合いにくい」「呼びかけへの反応が乏しい」「健診で指摘があった」など気になる点が重なるときは、自己判断せず乳幼児健診やかかりつけ小児科で相談しましょう。
1〜3歳の情緒の発達、何が起きている?
厚生労働省「母子保健(こどもの健やかな成長)」 より:乳幼児期は心と体が大きく育つ時期で、安心できる関わりが土台になるとされています。
- 1歳ごろから「自分でやりたい」という自我が強く出てきます。
- 2歳前後は、できないこととやりたい気持ちのギャップでかんしゃくが増えます。
- うれしい・悔しい・こわいなど、感情の種類が少しずつ豊かになります。
- 大人にくっついたり離れたりを繰り返しながら、安心を確かめています。
イヤイヤ期との向き合い方
こども家庭庁「こどもの育ちに関する政策」 より:こどもの育ちは周囲の大人の温かい関わりに支えられると示されています。
- 「イヤ」は自分の意思を表す情緒の発達の表れで、わがままとは限りません。
- 危なくない場面では、選ばせて「自分で決めた」感覚をもたせると落ち着きやすくなります。
- かんしゃくの最中は説得より、まず安全を確保して気持ちが下がるのを待ちます。
- 「くやしかったね」と気持ちを言葉にして返すと、子どもは理解されたと感じます。
感情に名前をつける関わり
国立成育医療研究センター「発達相談・こころの診療部門」 より:こころの育ちには個人差があり、一人ひとりに合わせた関わりが大切だとされています。
- 「こわかったね」「うれしいね」と大人が言葉にすると、感情と言葉が結びつきます。
- 自分の気持ちを言葉にできる子ほど、かんしゃくが減っていきやすい傾向があります。
- うまく言えずに手が出る時期もあり、これも情緒の発達の通り道の一つです。
- 落ち着いたあとに「言葉で言えたね」と認めると、次につながります。
個人差を尊重し、健診を活用する
こども家庭庁「乳幼児健康診査」 より:乳幼児健診は成長や発達を定期的に確認し、相談につなぐ機会と位置づけられています。
- 情緒の育ちは、月齢が同じでも進み方に大きな幅があります。
- 健診は「合否」ではなく、気がかりを早めに相談につなぐ場です。
- 気になる様子はメモして健診や小児科で具体的に伝えると相談しやすくなります。
- ほかの子と比べて焦るより、その子なりの変化を見ていく姿勢が大切です。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| かんしゃくを力で押さえつける | 恐怖で止めても気持ちの立て直し方が育たない |
| 「イヤイヤ」をわがままと決めつけて叱り続ける | 自我の発達を否定され自己肯定感が下がりやすい |
| 月齢の目安より遅いと過度に焦る | 個人差が大きく、不安が関わりに悪影響を与える |
| 感情を「泣かないの」と封じる | 気持ちを表現する力が育ちにくくなる |
| 気になる点を放置し誰にも相談しない | 早めの相談で安心できる機会を逃す |
よくある誤解
Q. イヤイヤ期がひどいのは育て方のせいですか?
A. いいえ。イヤイヤは自我が育っている自然な過程で、育て方の良し悪しではありません。むしろ安心して自己主張できている表れでもあります。
Q. イヤイヤ期はいつまで続きますか?
A. 1歳半ごろ始まり2歳前後でピーク、3歳ごろに落ち着く子が多いですが、終わる時期には大きな個人差があります。
Q. かんしゃくのとき、何を言っても聞きません。どうすれば?
A. 最中は言葉が届きにくいものです。まず安全を確保し、落ち着いてから「くやしかったね」と気持ちを言葉にして返すと効果的です。
Q. 感情が激しいのは性格の問題ですか?
A. 気質の違いはありますが、この時期の感情の激しさは情緒の発達の一部です。年齢とともに少しずつ表現が変わっていきます。
Q. 情緒の発達が気になるとき、どこに相談すればいい?
A. まずはかかりつけ小児科や地域の保健センターへ。発達全般が気がかりなら自治体の発達相談や、必要に応じて児童発達支援センターにつないでもらえます。
この記事の根拠
- 厚生労働省「母子保健(こどもの健やかな成長)」
- こども家庭庁「こどもの育ちに関する政策」「乳幼児健康診査」
- 国立成育医療研究センター「発達相談・こころの診療部門」
まとめ
- 1〜3歳は自我が芽生え、情緒が大きく揺れる時期で、イヤイヤやかんしゃくは発達のサインでもあります。
- イヤイヤ期は1歳半ごろ始まり2歳前後でピーク、3歳ごろ落ち着く子が多いものの、個人差が大きいです。
- 感情を抑えさせるより「気持ちに名前をつけて受けとめる」関わりが、立ち直る力を育てます。
- 月齢の目安は幅をもって見て、ほかの子と比べて焦りすぎないことが大切です。
- 気になる点はかかりつけ小児科や地域の保健センター、自治体の発達相談で相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの発達や個別の状況については、かかりつけの小児科医や地域の保健センターにご相談ください。

