メインコンテンツへスキップ
6〜8歳💻デジタル・メディア

小学生のプログラミング入門:2020年から必修化──Scratchで『プログラミング的思考』を育てる、教科書教材と家庭学習のバランス

小学校プログラミング教育は2020年度から必修化(プログラミング言語ではなく『プログラミング的思考』が目的)。文部科学省のねらい、Scratch・ビスケット等の視覚的言語、教科の中に組み込む授業形式、家庭学習の進め方と『早期英才教育』への警鐘を文科省・教育情報化推進局のガイドラインをもとに整理しました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-06-117分で読めます
情報の信頼性

情報源:文部科学省・総務省・国立教育政策研究所 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-06-11参考文献:4
共有LINEX

この記事のポイント

  • まず結論:小学校プログラミングは 2020年度から必修、目的は『プログラミング的思考』
  • 言語習得ではなく「論理的思考の枠組み」 が学習指導要領のねらい
  • Scratch・ビスケットなど無料ツール で家庭学習可能
  • 対象:6〜12歳のお子さんを持つ保護者

相談・確認のタイミング

文部科学省 より:

状況 連絡先
学校でのプログラミング授業内容 担任・教育委員会
家庭学習の進め方 学校・地域の図書館・公民館講座
教室の選び方 体験会・口コミ(広告は鵜呑みにしない)
強い得意・興味の発見 担任・地域教育センター
ネット依存・課金トラブル スクールカウンセラー / 消費生活センター

重要:プログラミング教育の目的は「IT人材育成」ではなく「思考の枠組み」。家庭でも肩肘張らず楽しむ視点で。

プログラミング教育必修化の背景

文部科学省 小学校プログラミング教育の手引 より:

2020年度から必修

  • 新学習指導要領(2020年度全面実施)
  • 教科ではなく「教科の中で実施」
  • 時間数の規定なし:学校裁量

ねらい

  • プログラミング的思考の育成
  • コンピューターを上手く活用する態度
  • 教科の学びを深める

「プログラミング言語の習得」ではない

  • 「将来プログラマーになる」が目的ではない
  • 論理的思考の基礎
  • 「教科の理解を深める手段」

「プログラミング的思考」とは

文部科学省 より:

定義

  • 「意図した一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要か、論理的に考えていく力」

構成要素

  • 順序立てて考える:手順
  • 分解する:大きな問題を小さく
  • 抽象化する:パターンを見つける
  • 試行錯誤:間違いから学ぶ

「プログラミング」を超えた汎用スキル

  • 料理のレシピ思考
  • 片付け・整理の段取り
  • 国語の文章構成
  • 算数の問題解決

学校での実例

  • 算数:図形の作図を Scratch で
  • 音楽:作曲アプリでパターン
  • 国語:物語のフロー図

Scratch(スクラッチ)

文部科学省 より:

概要

  • MIT メディアラボが開発
  • 無料:scratch.mit.edu
  • ブロックを組み合わせるビジュアル言語
  • 「文字を打たない」プログラミング

対象年齢

  • 8歳以上が公式推奨
  • 小学校中学年〜
  • 読み書きができる年齢

できること

  • ゲーム作成
  • アニメーション
  • 音楽・楽器
  • 数学・科学のシミュレーション

始め方

  • アカウントなしで体験可能
  • 「使ってみる」から
  • 保存にはアカウント必要
  • メールアドレスは親のもの

ScratchJr(スクラッチジュニア)

文部科学省 より:

概要

  • Scratch の幼児版
  • タブレットアプリ(無料)
  • 5〜7歳向け

特徴

  • 文字を読まずに使える
  • 絵文字のようなブロック
  • 絵本のような物語が作れる

注意

  • タブレット時間の管理
  • **「親と一緒に」体験
  • 長時間使用を避ける

ビスケット

国立教育政策研究所 より:

概要

  • NTTで開発された日本発のビジュアル言語
  • 「メガネ」という独自の仕組み
  • 4歳から使える

特徴

  • 直感的
  • 「絵を描いて動かす」
  • 小学校低学年でも

場所

  • viscuit.com:Web版・タブレット版
  • 学校・図書館でのワークショップも

教科書教材

文部科学省 より:

「みらいスクールステーション」「みらいキッズ」

  • 学校配布のタブレットで使える教材
  • 算数・国語の中でプログラミング

micro:bit(マイクロビット)

  • イギリス発の教育用マイコンボード
  • 「物を動かす」プログラミング
  • 小学校高学年〜

「みんなのコード」教材

  • NPO法人による無料教材
  • 教員向け研修も

家庭学習の進め方

文部科学省 より:

始め方の流れ

  1. ScratchJr / ビスケット:6〜8歳
  2. Scratch:8歳以降
  3. micro:bit や Python:中学生以降

時間の目安

  • 1日30〜60分程度
  • 「夢中になりすぎ」に注意
  • 画面外活動とのバランス

親の関わり方

  • 「教える」ではなく「一緒に楽しむ」
  • 「分からない」も一緒に考える
  • 「子の発見」を喜ぶ

「失敗」を否定しない

  • エラーは学びの機会
  • 「なぜダメ?」を一緒に考える
  • 試行錯誤を見守る

「早期英才教育」の罠

文部科学省 より:

マーケティング表現に注意

  • 「AI時代に必須スキル」
  • 「年収◯倍」
  • 「未来の覇者」
  • 「子どものうちに始めないと遅い」

現実

  • 小学校での目的は『思考の枠組み』
  • 「年収アップ」のエビデンスはない
  • 「夢中で楽しめる子」が伸びる

高額教室・教材

  • 月数万円のロボット教室
  • 「キット」の高額販売
  • 「コンテスト出場費」など
  • 無料Scratch から始めて様子を見るのが現実的

「子どもの興味」を尊重

  • やりたくない子に強制しない
  • 「他の習い事と何が違うか」を見極める
  • 「将来役立つから」より「今楽しいか」

プログラミング教室の選び方

文部科学省 より:

体験会で見るポイント

  • 指導者の姿勢:教える vs 引き出す
  • 教材の質:Scratchベース or 独自教材
  • 「結果」より「過程」を評価する文化
  • 競争 vs 協働

通うべきタイミング

  • 学校の授業で物足りなさ
  • 家庭で Scratch を1〜2年やった後
  • 「もっとやりたい」子の声

費用感

  • 月8千〜2万円が多い
  • 「年間契約」「高額キット」要注意
  • 無料イベント・地域の公民館も

オンライン教室

  • コロナ禍以降普及
  • 自宅で受講可能
  • 「ライブ vs オンデマンド」の違い

中学・高校との接続

文部科学省 より:

中学校「技術・家庭科」

  • 2021年度から拡充
  • 計測・制御プログラミング + ネットワーク・データ活用

高校「情報I」

  • 2022年度から必履修
  • 2025年大学入試の共通テストに
  • アルゴリズム・データサイエンス

「小学校 → 中学校 → 高校」の連続性

  • 段階的に複雑に
  • 「小学校でしっかり」が基礎
  • 「就学前から英才」は不要

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
「AI時代に必須」と高額教室強制 子の興味を無視、お金の問題
「言語を覚えさせる」目的 小学校の目的は思考、言語ではない
タブレット時間制限なし 視力・睡眠への影響
「失敗」を叱る 試行錯誤が本質、否定で学ばなくなる
「子の作品」をけなす 創作意欲を削ぐ
「親が完璧に教える」スタンス 親も学ぶ姿を見せる方が良い
広告を鵜呑みにして契約 体験会・口コミで判断
オンラインアカウントの個人情報露出 プライバシーリスク

よくある誤解

Q. プログラミングを習わないと将来困る?

A. 誤解。小学校で全員が学ぶ。家庭で必ず追加する必要はない。

Q. 何歳から始めるべき?

A. 6〜8歳でScratchJr/ビスケット、8歳以降でScratchが目安。子の興味次第。

Q. プログラミング言語を覚えるべき?

A. NO。小学校での目的は「思考の枠組み」。言語は中学以降で十分。

Q. 高額教室に通わないと?

A. 無料Scratchから始めて様子を見るのが現実的。興味があれば後で。

Q. 自宅でiPadだけで学べる?

A. 十分可能。Scratch・ビスケット・ScratchJrすべて無料。

Q. 何科・誰に相談?

A. 学校学習は 担任・教育委員会、教室は 体験会、ネット依存は スクールカウンセラー

この記事の根拠

  • 文部科学省 小学校プログラミング教育の手引
  • 文部科学省 学習指導要領「生きる力」
  • 総務省 教育の情報化
  • 国立教育政策研究所 教育情報化推進

まとめ

  • 小学校プログラミングは 2020年度から必修、教科の中で実施
  • 目的は『プログラミング的思考』 であり言語習得ではない
  • Scratch・ScratchJr・ビスケット は無料で家庭学習可能
  • 6〜8歳:ScratchJr/ビスケット、8歳〜:Scratch
  • 「親が一緒に楽しむ」が一番
  • 「AI時代に必須」マーケティングに注意:無料から始める
  • 教室は体験会で「指導者の姿勢」を見極める
  • 中学・高校で段階的に発展:小学校で焦らない

大切なお知らせ:本記事は公的機関の情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。学校教育の詳細は、お子さんの通われる学校・教育委員会にご確認ください。

🌱

次のステージ:Mid Stage9〜10歳

お子さんが成長したら、こちらもどうぞ

あわせて読みたい

当サイトの情報は公的機関や専門家の発信をもとに編集部が独自にまとめたものです。各情報源の機関が監修・承認したものではありません。健康や発達について心配がある場合は医師や専門家にご相談ください。