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スマホ依存・ゲーム依存:WHO 認定の『ゲーム行動症』チェックリストと相談先

ゲーム依存はWHOがICD-11(2019)で精神衛生疾患と認定。中高生のネット依存は2017年調査で約93万人と5年で1.8倍に。家庭で確認できるチェックリストと久里浜医療センターなど治療施設情報をまとめました。

012.kids 編集部公開: 2026-03-11更新: 2026-05-298分で読めます
情報の信頼性

情報源:WHO・厚生労働省・久里浜医療センター ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2026-03-11最終確認:2026-05-29参考文献:4
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この記事のポイント

  • まず結論:ゲーム障害(ゲーム行動症)は WHO がICD-11(2019年)で正式に精神衛生疾患 として認定。学業・睡眠・対人関係への明確な支障 があるかが鍵
  • データ:厚労省推計でネット依存疑いの 中高生は2017年に約93万人(2012年比1.8倍)
  • 相談先久里浜医療センター がネット依存治療の中核施設、全国に治療施設リスト公開
  • 対象:小学校高学年〜中学生のお子さんを持つ保護者向け

受診のタイミング

状況 対応
すぐ受診(小児科・心療内科) 学校に行けない/睡眠時間が極端に短い/食欲低下・体重減少/自殺念慮・自傷/家族への暴力/不眠・うつ症状を伴う
専門医療機関を検討 12か月以上 学業・対人関係に明らかな支障/本人がコントロールできず家族の声かけが効かない/久里浜医療センター等の専門施設
家庭ケアで様子見 一時的な使いすぎ/本人と話し合いでルール調整可能/睡眠・学業に大きな支障なし

ゲーム依存(ゲーム行動症)とは

厚生労働省 ゲーム依存全国調査 によれば、WHO は2019年5月にゲーム障害(ゲーム行動症)を ICD-11 で正式な精神衛生疾患 として認定しました。

ICD-11 の診断基準(要点)

項目 内容
コントロール障害 開始・頻度・強度・継続時間・中断などをコントロールできない
優先順位の上昇 他の生活上の関心事や日常活動よりゲームを優先
続行・拡大 否定的な結果が生じても続行または拡大
生活機能への影響 個人・家族・社会・学業・職業領域に著しい支障
持続期間 通常 12か月以上 持続(重症例ではより短期でも)

「ハマっている」だけでは依存ではなく、「やめたくてもやめられず生活に支障が出ている」 ことが診断の核心です。

日本の状況

厚労省調査 より:

  • ネット依存疑いの中高生:2012年 約52万人 → 2017年 約93万人(5年で1.8倍)
  • 男女差:男子に多いが、女子(SNS依存型)も増加
  • 年齢:低年齢ほど治療が難しいとされる

家庭でできるチェックリスト

久里浜医療センター等の質問紙を参考にした 家庭での自己確認 ポイント:

行動の変化

  • 使用時間が自分でコントロールできない
  • 使えないとイライラする・落ち着かない
  • 嘘をついて使用時間を隠す
  • 約束した時間を超えて使い続ける
  • 「やめろ」と言われると激しく怒る・暴言・暴力

生活面の変化

  • 学業成績の急激な低下
  • 遅刻・欠席・不登校
  • 睡眠時間が極端に短い(4時間以下)
  • 食事を抜く・食事中もスマホを離さない
  • 入浴を嫌がる・身だしなみを気にしなくなる
  • 以前の趣味・スポーツを完全にやめた

対人関係

  • 家族との会話が激減
  • 友人と直接遊ばなくなった
  • 画面の中の友人だけが大事に

身体面

  • 頭痛・目の疲れ・肩こり
  • 手のしびれ
  • 体重減少
  • 食欲低下

5項目以上当てはまる3か月以上続く 場合は、専門相談を検討してください。

久里浜医療センター中心の治療

久里浜医療センター2011年に全国で先駆けてネット依存専門診療 を開始。

治療の柱

治療 内容
認知行動療法(CBT) 「使いたくなる場面の特定」「代替行動の習得」「歪んだ思考パターンの修正」
家族療法 家族のコミュニケーションパターンを変える
集団療法 同じ問題を抱える仲間と話す
入院治療 重症例で約2か月。スマホ・PC一切持ち込み禁止 で生活を立て直す
薬物療法 うつ・不安・ADHD等の併存症に対して

全国の治療施設

久里浜医療センター 治療施設リスト で全国の対応医療機関が公開されています。

家庭でできること(依存予防・初期対応)

環境ルール

  • 使用時間を見える化:スクリーンタイム機能を活用
  • 使用場所のルール:寝室・食卓では使わない
  • 時間帯のルール:21時以降は使わない/朝食前は使わない
  • 充電場所はリビング:寝室に持ち込まない
  • ペアレンタルコントロール の活用

代替活動

  • 屋外活動・スポーツ を一緒に
  • 読書・趣味 を選択肢として
  • 家族の時間(食事・会話・出かける)
  • 友人との直接の交流 を支援

コミュニケーション

  • 頭ごなしに禁止しない:本人の話を聞く
  • 興味を否定しない:何が魅力なのか理解する
  • 少しずつ段階的に減らす:急激な禁止は反発を生む
  • 家族で同じルール:親も食卓ではスマホを使わない

学校との連携

  • 担任・養護教諭との情報共有
  • スクールカウンセラー への相談
  • 学校での友人関係 の支援

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
スマホ・ゲームを取り上げて隠す 激しい反発・家庭内暴力につながることも
「もう知らない」と放置 本人だけでは抜け出せない、家族の関与が必要
「子どもに勝てない」と諦める 専門医療機関に相談する選択肢を
親自身も食卓・寝室でスマホ モデリング効果でルール定着しない
「成績さえ良ければ」と他を見ない 睡眠・対人関係の悪化を見逃す
依存と決めつけて受診を強制 本人の反発を生む。「相談しに行く」程度の柔らかい誘い
学校に隠す 不登校・成績低下の背景理解が遅れる
罰や暴力で取り上げる 子どもの心理的な傷を深める

「子どもとの距離感」のヒント

依存に向かう兆候があっても、頭ごなしの禁止は逆効果 であることが多い:

中立的な対話の例

  • ❌「いつまでスマホやってるの!」

  • ⭕「最近 寝るの遅いみたいだけど大丈夫?」

  • ❌「ゲームばっかりだとバカになるよ」

  • ⭕「ゲームで楽しんでるみたいだね。なに見てるの?」

家族で取り決める

  • 本人と一緒に ルールを作る(押し付けでなく対話で)
  • 段階的な目標(いきなり0時間は無理)
  • 守れたら認める 仕組み

よくある誤解

Q. うちの子はゲーム好きなだけ、依存じゃない

A. 「依存」と「ハマっている」は別。学業・睡眠・対人関係への明確な支障があり12か月以上続くのが診断の核心。少しでも気になればチェックリストで確認を。

Q. スマホを取り上げれば治る?

A. 激しい反発・家庭内暴力に発展することもあります。段階的な減量と代替活動が基本、重症例は専門医療機関と相談しながら。

Q. 親が頑張ればなんとかなる?

A. 家族の支えは大事ですが、家族だけでの解決は難しい こともあります。久里浜医療センター等の専門施設や認知行動療法を検討。

Q. 何科を受診すれば?

A. まずは かかりつけ小児科・心療内科。重症なら ネット依存専門外来(久里浜医療センター等)へ。

Q. 入院治療はどんな感じ?

A. 久里浜医療センターでは 約2か月間、スマホ・PC持ち込み禁止で生活を立て直します。本人の同意が前提。

Q. 費用は?

A. 健康保険適用 の医療です(外来・入院)。詳細は施設に確認を。

この記事の根拠

  • WHO ICD-11 ゲーム障害(ゲーム行動症)
  • 厚生労働省 ゲーム依存・ネット依存の全国調査
  • 久里浜医療センター インターネット依存治療部門
  • 日本精神神経学会 ゲーム行動症(樋口進先生インタビュー)

まとめ

  • ゲーム障害は WHO がICD-11 で認定済みの正式な疾患
  • 中高生のネット依存疑いは 2012年比1.8倍 に急増
  • やめたくてもやめられず、12か月以上 生活に支障」が診断の核心
  • 久里浜医療センター中心に 全国の治療施設リスト が公開
  • 家庭ケアは 環境ルール・代替活動・対話。取り上げ・放置はNG
  • チェックリストで5項目以上 + 3か月以上 で専門相談を検討

大切なお知らせ:本記事は公的機関・専門医療機関の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。お子さまの個別の状況については、必ずかかりつけ医・小児科・心療内科の医師にご相談ください。

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