この記事のポイント
- 吃音(どもり)は本人のせいでも育て方のせいでもない。多くは2〜5歳ごろに始まる、ことばの発達の途中で見られる現象です。
- 幼児期に始まった吃音の多くは、自然に軽くなっていくとされます。あわてず、話し方より話す内容に耳を傾けます。
- 「ゆっくり言って」「言い直して」は逆効果になりやすい。言い方を指摘せず、安心して話せる場をつくることが大切です。
- 対象:2〜6歳ごろの子どもの吃音(どもり)が気になる保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 吃音やことばの発達の心配 | ことばの相談・言語聴覚士 |
| 全体的な発達や接し方の不安 | 地域の保健センター・発達相談 |
| 体調や受診の必要性の判断 | かかりつけ小児科 |
| 園での話し方や友達との様子 | 担任の保育士・園 |
重要:吃音は本人の努力不足でも親の関わりのせいでもありません。1年以上続く、本人が話すことを避ける、まばたきや顔のこわばりを伴うなどがあるときは、ことばの相談や言語聴覚士など専門家に相談しましょう。
吃音(どもり)とはどんなもの?
国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害情報・支援センター」 より:吃音は話し方の流れが滑らかになりにくい状態で、子どもによって現れ方に幅があるとされています。
- 「ぼ、ぼ、ぼく」と音をくり返す、「ぼーーく」と音を引き伸ばす形があります。
- 言葉が出かかって詰まる(ブロック)のも吃音の現れ方の一つです。
- 多くは2〜5歳ごろ、言葉が一気に増える時期に始まります。
- 調子の良い日・悪い日の波があるのも吃音の特徴です。
自然に軽くなることが多い
厚生労働省「障害者福祉に関する情報」 より:発達には個人差があり、経過を見守りながら必要に応じて支援につなぐことが大切とされています。
- 幼児期に始まった吃音は、その多くが時間とともに自然に軽くなります。
- 一方で続く子もいて、経過には個人差があると理解しておきます。
- 「早く治さなきゃ」と焦るより、まず安心して話せる環境を整えます。
- 経過を見つつ、気になるときは早めに専門家に相談する姿勢が安心です。
家庭での関わり方のコツ
国立成育医療研究センター「成育に関する診療部門」 より:子どもが安心して関われる環境が、ことばや心の育ちを支えるとされています。
- 話し方ではなく、話している内容に耳を傾けます。
- 「ゆっくり」「言い直して」と言い方を指摘するのは避けます。
- 大人が少しゆっくり、間をとって話すと子どもも話しやすくなります。
- 最後まで急かさず聞く姿勢が、安心して話せる土台になります。
専門家に相談する目安
厚生労働省「母子保健に関する情報」 より:気になる発達は、保健センターなどを通じて専門の相談につなぐことがすすめられています。
- 吃音が1年以上続く、だんだん強くなるときは相談を検討します。
- 本人が話すのを避ける、特定の言葉を言い換えるなどのサインも目安です。
- まばたきや顔のこわばりなど、力みを伴う様子があるときも相談します。
- ことばの相談や言語聴覚士につなぐと、家庭での関わり方も具体化できます。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 「ゆっくり」「落ち着いて」と言い方を直させる | 話すこと自体への緊張が強まり、悪化することがある |
| 言い直しをさせる | 話すのが怖くなり、話す量や意欲が減りやすい |
| 真似をする・からかう | 自尊心を傷つけ、人前で話すのを避けるようになる |
| 「育て方のせい」と自分を責める | 原因は育て方ではなく、関わりが硬くなりやすい |
| 焦って厳しく直そうとする | プレッシャーが増し、吃音が強まることがある |
よくある誤解
Q. 吃音は親の育て方が原因ですか?
A. いいえ。吃音は育て方やしつけが原因ではありません。ことばの発達の途中で多くの子に見られる現象で、本人のせいでもありません。
Q. 吃音は自然に治りますか?
A. 幼児期に始まった吃音の多くは、時間とともに自然に軽くなるとされています。ただし続く子もいて経過には個人差があります。
Q. 「ゆっくり話して」と教えたほうがいいですか?
A. 言い方を指摘すると、かえって話す緊張が強まりやすいです。話し方より内容に耳を傾け、急かさず聞く関わりが大切です。
Q. 何歳ごろから始まりますか?
A. 多くは2〜5歳ごろ、言葉が急に増える時期に始まります。調子の波があるのも特徴で、悪い日があっても珍しくありません。
Q. 吃音が気になるときは、どこに相談すればいい?
A. ことばの相談や言語聴覚士が窓口になります。全体的な発達や接し方の不安は地域の保健センターや発達相談、体調面はかかりつけ小児科に相談すると安心です。
この記事の根拠
- 国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害情報・支援センター」
- 厚生労働省「障害者福祉に関する情報」
- 国立成育医療研究センター「成育に関する診療部門」
- 厚生労働省「母子保健に関する情報」
まとめ
- 吃音(どもり)は育て方のせいでも本人のせいでもなく、ことばの発達の途中で見られる現象です。
- 多くは2〜5歳ごろに始まり、その多くは時間とともに自然に軽くなります。
- 話し方を指摘せず、内容に耳を傾けて急かさず聞くことが安心の土台になります。
- 「ゆっくり」「言い直して」は逆効果になりやすいので避けます。
- 1年以上続く・話すのを避けるなどがあれば、ことばの相談や言語聴覚士に相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの個別の状況については、ことばの相談・言語聴覚士やかかりつけの小児科医にご相談ください。

