この記事のポイント
- 子どもの権利条約は子どもを「権利の主体」と位置づける。守られるだけでなく、意見を聞かれる存在だと定めています。
- 4つの原則がベース。差別の禁止・子どもの最善の利益・生きる育つ権利・意見の尊重の4つが柱です。
- 権利=わがままではない。日常の中で「あなたの気持ちを大事にするよ」と伝えることが家庭でできる教え方です。
- 対象:子どもの権利を家庭で伝えたい、3〜12歳ごろの子どもの保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 子どもの様子や発達の心配 | かかりつけ小児科 |
| 学校での人権・いじめに関わる悩み | 学校(担任・スクールカウンセラー) |
| 子育てや家庭の相談 | 自治体の子育て・家庭相談の窓口 |
| 家庭内のトラブルや安全の不安 | 警察相談専用 #9110 |
重要:子どもの権利を尊重することは、しつけを放棄することではありません。気持ちを受け止めつつ必要な枠を示すことが、権利を守る関わりです。困ったときは学校や自治体の窓口に相談しましょう。
子どもの権利条約とは何か
日本ユニセフ協会「子どもの権利条約」 より:子どもの権利条約は、18歳未満のすべての子どもが持つ権利を国際的に定めた条約です。
- 日本も批准しており、国内の施策の基盤になっています。
- 子どもを「守られる存在」かつ「権利を持つ主体」と位置づけます。
- 生きる・育つ・守られる・参加する、という4つの分野の権利があります。
- 家庭・学校・社会のすべてで尊重されるべきものとされています。
4つの一般原則を知っておく
こども家庭庁「こども基本法とこども施策」 より:こども基本法は、子どもの権利条約の精神にのっとり、子どもの意見の尊重などを基本理念に掲げています。
- 差別の禁止:すべての子どもが等しく権利を持ちます。
- 子どもの最善の利益:子どもにとって最もよいことを第一に考えます。
- 生きる権利・育つ権利:健やかに成長できることを保障します。
- 意見を表明し尊重される権利:年齢に応じて意見を聞かれます。
家庭で権利を伝える具体的な接し方
文部科学省「人権教育に関する情報」 より:人権を尊重する態度は、日常の関わりの積み重ねの中で育つとされています。
- 子どもの「いやだ」「こうしたい」をまず最後まで聞きます。
- 決定の理由を説明し、頭ごなしに押しつけないようにします。
- 「あなたの気持ちは大事」と言葉と態度で伝えます。
- 権利には責任も伴うことを、発達に合わせて少しずつ伝えます。
権利を「わがまま」と誤解しないために
こども家庭庁「こども大綱」 より:子どもの意見の尊重と、健やかな育ちの保障を両立させる視点が示されています。
- 意見を聞くことと、すべて要求を通すことは別のことです。
- 危険なことや人を傷つけることには、はっきり枠を示します。
- 「気持ちは受け止める、でもこれはダメ」と分けて伝えます。
- 権利の尊重は、安心して自分を出せる土台づくりでもあります。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 子どもの意見を頭ごなしに否定する | 「言っても無駄」と感じ、自己表現をやめる |
| 権利=何でも許すことだと誤解する | 必要なしつけや安全の枠が示せなくなる |
| 「子どものくせに」と発言を軽視する | 意見を尊重される権利を損なう |
| 体罰や脅しでしつける | 子どもの心身を傷つけ権利を侵害する |
| 理由を説明せず命令だけで動かす | 納得感が育たず、考える力を奪う |
よくある誤解
Q. 子どもに権利を教えるとわがままになりませんか?
A. なりません。権利を聞くことと要求を全部通すことは別です。気持ちは受け止めつつ、必要な枠を示すことが両立します。
Q. 権利条約は何歳から関係しますか?
A. 生まれたときから18歳未満のすべての子どもが対象です。年齢に応じて伝え方を変えれば、小さい子にも関わります。
Q. 「意見を尊重する」とは要求をのむことですか?
A. 違います。意見を最後まで聞き、決定の理由を説明することです。結論が違っても、聞かれた経験そのものに意味があります。
Q. しつけと権利の尊重は両立しますか?
A. 両立します。気持ちを受け止めながら危険なことには枠を示す関わりが、権利を守るしつけです。
Q. 子どもの権利や人権で悩んだときは、どこに相談すればいい?
A. 学校でのいじめや人権に関わることは担任やスクールカウンセラーへ、家庭の相談は自治体の窓口を利用すると安心です。
この記事の根拠
- 日本ユニセフ協会「子どもの権利条約」
- こども家庭庁「こども基本法とこども施策」「こども大綱」
- 文部科学省「人権教育に関する情報」
まとめ
- 子どもの権利条約は、子どもを権利の主体として位置づける国際条約です。
- 差別の禁止・最善の利益・生きる育つ権利・意見の尊重が4つの柱です。
- 権利を教えることはわがままを認めることとは違います。
- 気持ちを受け止めつつ枠を示すことが、家庭でできる権利の尊重です。
- 人権やいじめの悩みは学校へ、家庭の相談は自治体の窓口へ。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんや家庭の個別の状況については、学校や自治体の相談窓口にご相談ください。

