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0〜2歳🍎食育・栄養

子どもの鉄分不足が深刻:貧血を防ぐ食事と摂取のコツ

| 立場 | 機関・出典 | 見解の要旨 |

012.kids 編集部公開: 2026-03-1111分で読めます
この記事は、公的機関・専門家・研究機関などの情報をもとに編集部が独自にまとめたものです。
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この記事の3つのポイント

子どもの鉄分不足が深刻:貧血を防ぐ食事と摂取のコツについて、厚生労働省・日本小児科学会の情報をもとにまとめました。

  • 結論から言うと:乳幼児期と思春期は鉄欠乏になりやすい時期です。特に生後9ヶ月〜2歳は母体由来の貯蔵鉄が枯渇し、離乳食からの鉄分摂取が追いつかないことが多く、日本の乳幼児の約5〜10%に鉄欠乏性貧血がみられるとされています。
  • ただし注意点も:鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」で吸収率が大きく異なります。食べ合わせの工夫で吸収率を高めることが重要です。サプリメントの自己判断使用は過剰摂取のリスクがあるため、医師に相談してください。
  • 対象年齢:0〜2歳のお子さんを持つ保護者向け(離乳期〜幼児期が特に重要)

各機関の見解を比較

立場 機関・出典 見解の要旨
食事での対応 厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で年齢別の鉄分推奨量を設定。離乳後期以降は鉄分を意識した食事設計が必要。
医学的管理 日本小児科学会 乳幼児健診での貧血スクリーニングの重要性を指摘。Hb値11g/dL未満で鉄欠乏性貧血と判定し、鉄剤投与を検討。
栄養基準 厚生労働省 食事摂取基準において、乳児後期(9〜11ヶ月)の鉄分推奨量を5.0mg/日と設定。フォローアップミルクの活用も選択肢の一つ。


詳しい解説

なぜ子どもは鉄分が不足しやすいのか

赤ちゃんは胎児期に母体から鉄を受け取り、「貯蔵鉄」として体内に蓄えます。この貯蔵鉄は生後約6ヶ月で使い切ります。

鉄分不足が起きやすい3つの時期:

時期 理由
生後9ヶ月〜2歳 貯蔵鉄の枯渇+離乳食だけでは鉄分が不足しやすい+急速な体の成長
学童期(6〜9歳) 体の成長に伴い鉄需要が増加。偏食や少食の場合にリスクが高まる
思春期(10〜12歳〜) 第二次性徴による急激な成長+女子は月経開始で鉄損失が増加

鉄欠乏性貧血の症状チェック

鉄欠乏はゆっくり進行するため、気づきにくいのが特徴です。

乳幼児のサイン:

  • 顔色が悪い(唇やまぶたの裏が白っぽい)
  • 機嫌が悪い、ぐずりやすい
  • 食欲がない、食が細い
  • 動きが鈍い、あまり遊ばない
  • 氷や土など食べ物でないものを口にする(異食症)

学童期のサイン:

  • 疲れやすい、持久力がない
  • 集中力が続かない、学力低下
  • 立ちくらみ、めまい
  • 朝起きられない
  • 爪がスプーン状に反り返る(さじ状爪)

年齢別の鉄分推奨量

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に基づく値です。

年齢 推奨量(男子) 推奨量(女子)
6〜11ヶ月 5.0mg/日 4.5mg/日
1〜2歳 4.5mg/日 4.5mg/日
3〜5歳 5.5mg/日 5.5mg/日
6〜7歳 5.5mg/日 5.5mg/日
8〜9歳 7.0mg/日 7.5mg/日
10〜11歳 8.5mg/日 8.5mg/日(月経あり12.0mg)

ヘム鉄 vs 非ヘム鉄:吸収率が5倍違う

鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、吸収率が大きく異なります。

ヘム鉄 非ヘム鉄
吸収率 15〜25% 2〜5%
含まれる食品 肉・魚(動物性食品) 野菜・大豆・海藻(植物性食品)
特徴 他の栄養素の影響を受けにくい ビタミンCと一緒に摂ると吸収率アップ

鉄分が多い食材ランキング

ヘム鉄が豊富な食材(動物性):

食材 鉄分量(100gあたり) 離乳食への取り入れやすさ
豚レバー 13.0mg △(下処理が手間、離乳後期から)
鶏レバー 9.0mg △(ペーストにして離乳後期から)
赤身牛肉 2.7mg ○(ひき肉が使いやすい)
かつお 1.9mg ○(たたきを加熱して)
まぐろ赤身 1.1mg ○(刺身用を加熱して)

非ヘム鉄が豊富な食材(植物性):

食材 鉄分量(100gあたり) 子どもの食べやすさ
小松菜 2.8mg ○(味噌汁やおひたしに)
ほうれん草 2.0mg ○(茹でてアク抜き必須)
納豆 3.3mg ◎(そのまま食べられる)
豆腐(木綿) 1.5mg ◎(離乳中期から使える)
ひじき(乾燥) 6.2mg ○(煮物やサラダに)

吸収率を高める食べ合わせ

鉄分の吸収を「高める」組み合わせ:

  • ビタミンC + 非ヘム鉄:ほうれん草のおひたし + レモン汁、納豆 + トマト
  • 動物性たんぱく質 + 非ヘム鉄:豆腐ハンバーグに挽き肉を混ぜる
  • クエン酸 + 鉄分:鉄分の多いおかず + 酢の物

鉄分の吸収を「妨げる」組み合わせ:

  • タンニン(お茶・紅茶):食事中のお茶は鉄の吸収を30〜60%阻害する報告あり
  • フィチン酸(玄米・全粒粉):鉄と結合して吸収を妨げる
  • カルシウム(牛乳):大量に同時摂取すると鉄の吸収を阻害

食事中の飲み物は水か麦茶がベストです。牛乳は食事の30分以上前後にずらすとよいでしょう。

フォローアップミルクの活用

フォローアップミルクは9ヶ月頃から使え、100mlあたり約1.0〜1.3mgの鉄分を含みます。

活用が向いているケース:

  • 離乳食の食べが悪く、肉や魚をあまり食べない
  • 牛乳ばかり飲んで食事量が減っている(牛乳は鉄分が少ない)
  • 離乳食のバリエーションが少なく鉄分摂取に不安がある

注意点:

  • フォローアップミルクは母乳や育児用ミルクの代替ではない
  • あくまで離乳食の補助として使う
  • 食事が十分に食べられているなら必須ではない

年齢別の実践メニュー例

離乳後期(9〜11ヶ月):

  • レバーペースト入りおかゆ
  • ほうれん草としらすの和え物
  • 赤身まぐろのすりつぶし

幼児期(1〜3歳):

  • レバー入りミートソーススパゲッティ
  • 小松菜とツナの炒め物
  • ひじき入り豆腐ハンバーグ
  • きな粉入りホットケーキ

学童期(6〜12歳):

  • 牛赤身肉のステーキ + ブロッコリー(ビタミンC)
  • あさりの味噌汁
  • 納豆 + トマトのサラダ
  • レバニラ炒め

検査のタイミング

以下の場合は小児科で血液検査を:

  • 上記の貧血症状が2週間以上続く
  • 乳幼児健診で顔色の悪さを指摘された
  • 極端な偏食が続いている
  • 早産児・低出生体重児(貯蔵鉄が少ない)
  • 牛乳を1日500ml以上飲む習慣がある(牛乳貧血のリスク)

検査項目:

  • Hb(ヘモグロビン):11g/dL未満で貧血
  • フェリチン(貯蔵鉄):12ng/mL未満で鉄欠乏
  • MCV(赤血球の大きさ):低値で鉄欠乏を示唆

フェリチンが低下していてもHbは正常な「隠れ鉄欠乏(潜在性鉄欠乏)」の段階で対応できると理想的です。


相談できる窓口

窓口 連絡先 対応時間
こどもの救急 #8000 夜間・休日
児童相談所 189 24時間
子育て支援センター お住まいの市区町村 平日日中
かかりつけ小児科 診療時間内

この記事のまとめ

子どもの鉄分不足について、厚生労働省と日本小児科学会の情報をもとに解説しました。

ポイントの振り返り:

  • 生後9ヶ月〜2歳と思春期は特に鉄欠乏に注意が必要
  • ヘム鉄(肉・魚)は吸収率が非ヘム鉄の約5倍
  • ビタミンCとの組み合わせで非ヘム鉄の吸収率がアップ
  • 食事中の飲み物は水か麦茶がベスト(お茶のタンニンは鉄吸収を阻害)
  • 気になる症状があれば小児科で血液検査を

鉄分は「意識して摂らないと不足しやすい栄養素」です。特別な食材を使う必要はなく、日々の食事にレバー・赤身肉・小松菜・納豆などを少しずつ取り入れることで、十分に対応できます。

大切なお知らせ: この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめたものです。お子さまの個別の状況については、かかりつけ医や専門家にご相談ください。

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