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0〜2歳🏥健康・医療

乳児脂漏性湿疹のケア:家庭での洗い方と受診の目安

乳児脂漏性湿疹は多くの場合、家庭でのやさしい洗浄と保湿で様子を見られます。判断表で「すぐ受診/数日以内/家庭ケアで様子見」を整理し、洗い方とやってはいけないことを具体的に解説します。

012.kids 編集部公開: 2025-04-01更新: 2026-05-298分で読めます
情報の信頼性

情報源:国立成育医療研究センター・厚生労働省 ほか

作成:012.kids 編集部公開日:2025-04-01最終確認:2026-05-29参考文献:4

受診の目安

  • 高熱が続く・ぐったりしている・水分が取れない場合はすぐに受診
  • 症状が3日以上改善しない場合はかかりつけ医に相談
  • 夜間・休日の急な症状は#8000(子ども医療電話相談)

この記事は情報提供を目的としたものであり、医療上の助言ではありません。

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この記事のポイント

  • まず結論:乳児脂漏性湿疹は多くの場合、家庭でのやさしい洗浄と保湿で様子を見られます。ただし赤みが強い・じゅくじゅくする・広がる・赤ちゃんが不機嫌で眠れない場合は皮膚科または小児科に相談してください
  • 発症時期:生後2〜3か月ごろから出やすく、6〜12か月までに自然に治ることが多い
  • 対象:0歳のお子さんを持つ保護者向け

すぐ受診・数日以内に相談・家庭ケアで様子見

状況 対応
すぐ受診・相談 広範囲に赤くじゅくじゅくしている/化膿している(黄色や緑色の汁、強いにおい)/出血している/発熱を伴う/赤ちゃんが痛がって眠れない
数日以内に相談 1〜2週間ホームケアを続けても改善しない/範囲がだんだん広がる/顔や首・体にも広がりかゆがる様子がある/生後6か月を過ぎても続いている
家庭ケアで様子見 頭皮・眉・耳のうしろなどに黄色いかさぶた状のフケがある/赤ちゃんは元気・食欲あり・あまりかゆがらない/範囲が広がっていない

「すぐ受診」は 皮膚科または小児科 が基本です。夜間・休日で判断に迷うときはこども医療電話相談 #8000 に連絡できます。

乳児脂漏性湿疹とは

生後2〜3か月ごろの赤ちゃんは 皮脂の分泌が一時的に多い時期 で、頭皮や眉・額・耳のうしろなど皮脂腺の多い場所に 黄色っぽい、かさぶた状のフケ が付着することがあります。これが乳児脂漏性湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)です。

  • 出やすい部位:頭皮(とくに大泉門のあたり)、眉、額、耳のうしろ、鼻のわき、わきの下、首のしわ
  • 見た目:黄色〜茶色のかさぶた状の鱗屑(りんせつ)。下に軽い赤みがあることもある
  • 本人の状態:多くの場合かゆみは強くなく、機嫌や食欲に影響しない
  • 経過:生後6〜12か月までに自然に治ることが多い

国立成育医療研究センターは2023年に、乳児脂漏性皮膚炎の発症に 生まれたときの角層中の脂質(セラミドやコレステロール)の量 や、母乳中の成分が関係している可能性を世界で初めて報告しています。家庭ケアの方向性として「早期から角層の脂質バランスを整える=清潔と保湿」が支持される根拠の一つです。

家庭でできること

ホームケアの目的は 皮脂のかたまりをやさしくゆるめて落とし、洗ったあと保湿する ことです。

洗うとき

  1. 入浴前にベビーオイルやワセリンを少量塗る:かさぶたが固いときに有効。塗ってから 10〜15 分ほど置くと皮脂がやわらかくなる
  2. ベビーソープをよく泡立てる:泡で包み込むように洗う。指の腹で円を描くように
  3. ぬるま湯で十分にすすぐ:石けん成分が残らないように
  4. タオルで押さえるように水気を取る:こすらない
  5. 保湿剤(ベビーローション・ワセリンなど)で保湿:洗うと皮脂が落ちすぎてバリア機能が一時的に弱まるため

頻度

  • 入浴・洗髪は1日1回 が基本(過度に洗いすぎない)
  • 保湿は1日2〜3回、入浴後と乾燥が気になるときに

やってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
かさぶたを爪や綿棒で剥がす 頭皮を傷つけ、髪の毛が抜けたり感染を起こす原因になる
強くこする・ゴシゴシ洗う 皮膚バリアが弱い時期で、湿疹を悪化させる
大人用シャンプー・大人用化粧品を流用 洗浄力が強すぎる/赤ちゃんに不要な成分が含まれる
自己判断でステロイド外用薬を中止 or 流用 必要なときの治療を遅らせたり、不要な使用で副作用が出る。医師の指示通りに使う
食事制限を独自に始める 食物アレルギーと自己判断する前に必ず受診を
「乳児湿疹だから治る」と長期間放置 似た見た目でアトピー性皮膚炎・感染症のことがある

受診の詳しい目安

ホームケアで様子を見られるのは 「黄色いかさぶた+赤みが軽い+本人が元気」 という穏やかな状態のときです。次のような場合は受診を検討してください。

皮膚科または小児科の受診を

  • 赤みが強い、範囲が広がっている
  • じゅくじゅくしている、化膿している
  • 出血している、においがある
  • 赤ちゃんがかゆがる、機嫌が悪く眠れない
  • 1〜2週間ホームケアを続けても良くならない
  • 顔や体にも湿疹が広がってきた(アトピー性皮膚炎の可能性)
  • 生後6か月を過ぎても続いている

すぐ救急 / 夜間休日相談を

  • 発熱を伴う 皮膚症状
  • 急に範囲が広がっている
  • 全身がぐったりしている

夜間や休日で判断に迷うときは こども医療電話相談 #8000 に連絡できます(都道府県により対応時間が異なります)。

よくある誤解

Q. 「脂漏性湿疹」と「アトピー性皮膚炎」は同じもの?

A. 違います。乳児脂漏性湿疹は生後2〜3か月ごろから出て 6〜12か月までに自然に治る ことが多く、かゆみは強くないのが典型的です。一方アトピー性皮膚炎は 2か月以上続く 湿疹で、強いかゆみと「良くなったり悪くなったり」を繰り返します。区別がつかないときは皮膚科で診てもらうのが安全です。

Q. 母乳やミルクの種類を変えれば治りますか?

A. 乳児脂漏性湿疹はもともと 皮脂の出方による一時的な状態 で、食事の問題ではないと考えられています。授乳内容を自己判断で変える前に医師に相談してください。

Q. ベビーオイルでケアして大丈夫?

A. かさぶたを柔らかくする目的で短時間使うのは一般的なケアです。ただし長時間つけたままにしたり、症状が悪化した場合は使用を中止して受診してください。

Q. ステロイドを塗るのは怖い?

A. 医師の指示に従って 必要な期間・必要な強さ で使う限り、安全に湿疹を抑えるための治療です。自己判断で量を減らしたり中断すると、かえって長引くことがあります。

Q. プールやお風呂は控えるべき?

A. 軽症であれば普通の入浴は問題ありません。範囲が広い・じゅくじゅくしている場合は感染予防のため、医師に相談してから入浴・プールを判断してください。

この記事の根拠

  • 国立成育医療研究センター「世界初・乳児脂漏性皮膚炎の発症と、出生時の角層脂質や初乳成分との関連が明らかに」(2023年)
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット
  • こども家庭庁 母子保健・乳幼児健診
  • 日本小児科学会

まとめ

  • 乳児脂漏性湿疹は 生後2〜3か月ごろに皮脂が多い時期 に出やすい、自然に治ることが多い 湿疹
  • 家庭ケアは「ベビーオイルでふやかす→泡で洗う→保湿」が基本
  • 剥がす・こする・大人用品を使う・放置する はNG
  • 赤みが強い/じゅくじゅく/広がる/6か月過ぎても続く ときは 皮膚科または小児科 を受診

大切なお知らせ:本記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部が独自にまとめた一般情報です。医療行為の指示ではありません。お子さまの個別の症状については、必ずかかりつけ医や皮膚科・小児科の医師にご相談ください。

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