この記事のポイント
- 1〜3歳の噛む・たたく・取り合いは「発達の途中」。言葉で気持ちを伝えきれないぶん、手や口が先に出てしまいます。
- 「悪い子だから」ではない。自分と相手を意識し始めたからこそ起きる、関わる力が育つ過程です。
- その場で短く止め、気持ちを言葉に置き換えるのが基本。長い説教は逆効果になりがちです。
- 対象:1〜3歳ごろの噛みつき・たたく・おもちゃの取り合いが気になる保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 園でのトラブルの様子 | 担任・園 |
| 関わり方や対応の悩み | 地域の保健センター・保健師 |
| 体調や発達もあわせて心配 | かかりつけ医・小児科 |
| 強い攻撃が長く続く | 自治体のこころの健康相談 |
重要:この時期の手が出る行動は、しつけの失敗ではなく発達の通り道であることがほとんどです。ただし、特定の場面で繰り返す・けがにつながるときは、園と様子を共有し、必要に応じて保健センターや自治体のこころの健康相談に相談しましょう。
なぜ噛む・たたくの?
国立成育医療研究センター「こころの診療部・精神科の情報」 より:子どもの行動はその時期の発達に応じて現れ、安心できる関わりが育ちを支えるとされています。
- 言葉が追いつかず、気持ちが手や口で出てしまいます。
- 「貸して」「いやだ」をまだ言葉にできない時期です。
- 自分と相手の境目を意識し始めた成長のあらわれでもあります。
- 多くは言葉が育つにつれて、ゆるやかに減っていきます。
おもちゃの取り合いへの対応
こども家庭庁「保育に関する情報」 より:子ども同士の関わりのなかで、安心できる大人の支えが育ちを後押しするとされています。
- 取り合いになったら、まず体を間に入れて安全を確保します。
- 「使いたかったね」と双方の気持ちを言葉にして代弁します。
- 「順番こしようね」と具体的な選択肢を示します。
- 譲れたら「待てたね」と、できたことを具体的にほめます。
手が出たときの止め方
こども家庭庁「こどもの健やかな育ち」 より:子どもが安心して関わりを学べる環境づくりが大切とされています。
- まず「噛むのは痛いよ」と短く止め、行動だけを伝えます。
- 「叩きたいくらい嫌だったんだね」と気持ちは受け止めます。
- 長い説教より、「こうしようね」と代わりの行動を示します。
- うまくいかなくても、繰り返し伝えることで少しずつ育ちます。
親が抱え込まないために
厚生労働省「こころもメンテしよう」 より:保護者が孤立せず相談できることが、親子双方の安定につながるとされています。
- わが子が手を出すと親もつらいもの。自分を責めすぎないことが大切です。
- 「育て方のせい」ではなく、多くは発達の通り道です。
- 園での様子を共有すると、家庭での対応がそろえやすくなります。
- 疲れがたまるときは、保健師や保健センターに気軽に声をかけてよいのです。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 叩いた子を叩いて叱る | 「叩いて解決」を学ばせてしまう |
| 長い説教で言い聞かせる | この時期は理解が追いつかず効果が薄い |
| 「悪い子」と人格を否定する | 自己否定につながり、関係がこじれる |
| 気持ちを無視して行動だけ叱る | 不満がたまり、手が出る行動が続く |
| 一人で抱え込み相談しない | 親が消耗し、対応の余裕がなくなる |
よくある誤解
Q. 噛む・たたくのは乱暴な性格だからですか?
A. いいえ。多くは言葉が追いつかないだけで、性格の問題ではありません。言葉が育つと減っていきます。
Q. その場で強く叱らないと分かりませんか?
A. 強く叱るより、短く止めて気持ちを代弁するほうが効果的です。長い説教はこの時期には届きにくいです。
Q. おもちゃはすぐ譲らせたほうがいいですか?
A. 無理に譲らせるより、「順番こ」など具体策を示すと、関わる力が育ちやすくなります。
Q. 手が出る子は将来も乱暴になりますか?
A. そうとは限りません。多くは成長とともに落ち着きます。落ち着いて対応を続けることが大切です。
Q. トラブルが続くとき、どこに相談すればいい?
A. 園での様子はまず担任・園へ、関わり方の悩みは地域の保健センターや自治体のこころの健康相談に相談すると安心です。
この記事の根拠
- 国立成育医療研究センター「こころの診療部・精神科の情報」
- こども家庭庁「保育に関する情報」「こどもの健やかな育ち」
- 厚生労働省「こころもメンテしよう」
まとめ
- 1〜3歳の噛む・たたく・取り合いは、言葉が追いつかない発達の途中の姿です。
- 「悪い子」ではなく、自分と相手を意識し始めた成長のあらわれです。
- その場で短く止め、気持ちを言葉に置き換えて代弁するのが基本です。
- 長い説教より「こうしようね」と代わりの行動を示すほうが届きます。
- 続くときは園と様子を共有し、保健センターやこころの健康相談に相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの心や発達の個別の状況については、かかりつけ医や自治体のこころの健康相談窓口にご相談ください。

