この記事のポイント
- 二言語環境で育つこと自体は、子どもにとって豊かな経験。両方の言葉を育てられるとされています。
- 「バイリンガルだから言葉が遅れる」とは限らない。語彙の出方に幅は出ますが、二言語が遅れの原因と決めつけることはできません。
- どちらの言葉も「たくさん浴びる」量が大切。生活のなかで自然に触れる機会を整えます。
- 対象:家庭で二言語に触れて育つ0〜6歳ごろの子どもの保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 言葉の発達の遅れが心配 | かかりつけ小児科 |
| 健診で相談したい | 地域の保健センター |
| 言葉の出方を詳しく見てほしい | 発達相談・ことばの相談 |
| 集団生活での言葉の心配 | 児童発達支援センター |
重要:「二言語だから遅れている」と決めつける必要はありません。一方で、言語の数に関わらず気になる遅れが続くときは相談が大切です。まずかかりつけ小児科や地域の保健センターに相談し、必要に応じて発達相談につないでもらいましょう。
二言語環境での言語発達の特徴
国立成育医療研究センター「からだの発育・発達」 より:言葉の発達には順序と個人差があり、環境の影響も受けるとされています。
- 二言語に触れる子は、両方を合わせると豊かな語彙を育てます。
- 一方の言語だけで数えると、語彙が少なめに見えることがあります。
- 二つの言葉が混ざる時期があるのは自然な過程です。
- 発達のペースには幅があり、話し始めの時期も子どもによって違います。
「言葉が遅い」と感じたときの考え方
厚生労働省「乳幼児健康診査」 より:健診は発達を継続的に見守り、必要に応じて相談につなぐ機会とされています。
- 二言語であることだけを遅れの原因と決めつけることはできません。
- 両方の言語を合わせて、理解や伝えたい意欲を見ることが大切です。
- 言語の数に関わらず、気になる遅れが続くときは相談の目安です。
- 健診の場で、ふだんの言葉の様子を専門職に伝えると安心です。
家庭での二言語の育て方
文部科学省「外国語教育」 より:言語に親しむ経験を、無理なく日常に取り入れることが大切とされています。
- 「だれが・いつ・どの言葉で話すか」をゆるやかに決めると整理しやすいです。
- どちらの言葉も、絵本や会話でたっぷり浴びる量が大切です。
- 完璧さより、伝わる楽しさを大事にします。
- 一方の言葉を否定せず、両方を肯定的に扱います。
多文化のなかで育つこと
国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害情報・支援センター」 より:気になる様子が続くときは、思い込みで判断せず専門の相談につなぐことがすすめられています。
- 二言語環境は、子どもの世界を広げる豊かな経験になります。
- 言葉が混ざる・どちらかに偏る時期があっても、過程として見守ります。
- 不安が強いときは、言語の数に関わらず早めに相談を。
- 自己判断で発達障害と決めつけず、専門の見立てを入り口にします。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 「二言語だから遅れる」と決めつける | 思い込みで必要な相談が遅れることがある |
| 一方の言葉を急にやめさせる | これまでの言語経験を断ち切ってしまう |
| 完璧な発音や使い分けを強く求める | 言葉への意欲やのびのびした表現をそぐ |
| 周りと比べて焦る | 個人差が大きく、不安をあおるだけ |
| 気になる遅れをネット情報だけで判断 | 個別性が高く、専門の相談が安心 |
よくある誤解
Q. バイリンガルにすると言葉が遅れる?
A. 二言語であること自体を遅れの原因と決めつけることはできません。両方を合わせて発達を見ることが大切です。
Q. 言葉が混ざるのは問題ですか?
A. 二言語に触れる子に自然な過程です。成長とともに使い分けられるようになっていくことが多いとされます。
Q. 家では一つの言葉に絞ったほうがいい?
A. 必ずしもそうではありません。どちらの言葉もたっぷり浴びる量が大切で、家庭の状況に合う形で進めます。
Q. どちらかに偏ってきたら無理にもう一方を増やす?
A. 強制より、絵本や会話で自然に触れる機会を増やすのが無理のない方法です。
Q. 言葉の遅れが気になるときは、どこに相談すればいい?
A. まずはかかりつけ小児科や地域の保健センターへ。必要に応じて発達相談やことばの相談につないでもらいましょう。
この記事の根拠
- 国立成育医療研究センター「からだの発育・発達」
- 文部科学省「外国語教育」
- 厚生労働省「乳幼児健康診査」
- 国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害情報・支援センター」
まとめ
- 二言語環境で育つこと自体は、両方の言葉を育てる豊かな経験です。
- 一方の言語だけで数えると語彙が少なく見えることがありますが、合わせて見ます。
- 「バイリンガルだから遅れる」と決めつけず、両方を肯定的に育てます。
- どちらの言葉も、絵本や会話でたっぷり浴びる量が大切です。
- 言語の数に関わらず気になる遅れが続くときは、小児科や保健センターへ。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの言葉の発達や個別の状況については、かかりつけの小児科医や地域の保健センター、発達相談にご相談ください。

