この記事のポイント
- 6〜9歳は複雑な動きが上達する時期。なわとび・球技・鉄棒など、いくつもの動きを組み合わせる運動が伸びていきます。
- 得意・不得意には大きな個人差。苦手だからといって発達の問題とは限らず、経験量や成長の速さの違いも大きく影響します。
- 「苦手意識」を育てないことが最優先。できる動きを楽しめる場づくりが、運動を続ける力になります。
- 対象:6〜9歳ごろの運動の苦手や不器用さが気になる保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 極端な不器用さや転びやすさが続く | かかりつけ小児科 |
| 発達全体をまとめて相談したい | 地域の保健センター・発達相談 |
| 学校での体育や活動の様子 | 通っている学校の先生 |
| より専門的な発達の評価 | 児童発達支援センター |
重要:運動が苦手なこと自体は珍しくありません。ただ、転倒が極端に多い、ボタンや箸など細かい動作も含めて不器用さが目立つときは、小児科や発達相談で全体の様子として相談すると見立てが正確になります。
6〜9歳の運動発達の特徴
文部科学省「幼児期運動指針」 より:幼児期に多様な動きを経験することが、学童期の運動発達の土台になるとされています。
- 走る・跳ぶに加え、タイミングを合わせる・力を加減する動きが上達します。
- なわとびや球技など、複数の動きを同時に行う運動ができてきます。
- 体力やバランス感覚が高まり、新しい運動に挑戦しやすくなります。
- 幼児期に多様な動きを経験しているほど、この時期の上達がスムーズです。
家庭でできる運動への向き合い方
日本小児科学会「ガイドライン」 より:子どもの運動は、楽しく安全に続けられることが大切とされています。
- 勝ち負けより「できた」を一緒に喜び、運動を楽しい体験にします。
- 苦手な種目を反復させるより、得意な動きから自信を育てます。
- 外遊びや日常の身体活動を、生活のなかに無理なく取り入れます。
- 特定の競技に偏らず、いろいろな動きを経験できる機会を大切にします。
個人差をどう考える?比べない見守り方
国立成育医療研究センター「成長・発達」 より:発達は個人差が大きく、全体のバランスで見ることがすすめられています。
- 成長の早い子と遅い子では、同じ学年でも体格や力に差があります。
- 経験量の違いで、なわとびや球技の上達スピードは大きく変わります。
- 苦手な運動があっても、得意な分野は別にあることが多いです。
- 友だちと比べず、その子のなかでの「前よりできた」に目を向けます。
苦手意識と受診の目安
厚生労働省「母子保健の取り組み」 より:子どもの発達は、心身の様子を全体としてみることが重視されています。
- 無理強いや叱責は、運動そのものへの苦手意識を強めてしまいます。
- 「できない」と本人が落ち込むときは、できる範囲を一緒に探します。
- 細かい手の動作も含めて極端な不器用さが続くときは相談します。
- 学校生活に影響が出ているときは、担任と小児科の両方に相談します。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 同学年の子と運動の出来を比べて責める | 苦手意識を強め運動嫌いにつながる |
| 苦手な種目だけを繰り返し練習させる | 自信を失い意欲が下がる |
| 「運動神経が悪い」と本人の前で言う | 自己評価を下げ挑戦を遠ざける |
| できないことを叱って無理にやらせる | 運動そのものへの拒否を生む |
| 不器用さのサインを「やる気の問題」と片づける | 必要な相談の機会を逃す |
よくある誤解
Q. なわとびが全然できません。発達が遅いのでしょうか?
A. なわとびは複数の動きを合わせる難しい運動で、できる時期に幅があります。回す・跳ぶを分けて練習し、できた部分を一緒に喜ぶと続けやすくなります。
Q. 運動神経は生まれつき決まっていますか?
A. 経験で大きく変わります。いろいろな動きを楽しく経験するほど上達しやすく、6〜9歳はその伸びが期待できる時期です。
Q. 苦手な種目は無理にでも練習させるべきですか?
A. 無理強いは逆効果になりがちです。得意な動きから自信をつけ、苦手なものは少しずつ取り組むほうが運動を嫌いになりにくいです。
Q. 不器用さが目立ちます。様子を見ていいですか?
A. 多くは個人差ですが、転倒が極端に多い、箸やボタンなど細かい動作も苦手といった様子が続くなら、小児科や発達相談で確認すると安心です。
Q. 運動の発達が気になるときは、どこに相談すればいい?
A. まずはかかりつけ小児科へ。学校での様子は担任に、発達全体をまとめて見てほしいときは地域の保健センターや発達相談が窓口になります。
この記事の根拠
- 文部科学省「幼児期運動指針」
- 日本小児科学会「ガイドライン」
- 国立成育医療研究センター「成長・発達」
- 厚生労働省「母子保健の取り組み」
まとめ
- 6〜9歳はなわとびや球技など、複数の動きを組み合わせる運動が上達する時期です。
- 運動の得意・不得意には大きな個人差があり、苦手=発達の問題とは限りません。
- 勝ち負けより「できた」を喜び、得意な動きから自信を育てることが大切です。
- 無理強いや叱責は運動嫌いにつながるため避けます。
- 極端な不器用さが続くときは、小児科や発達相談で相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの発達や個別の状況については、かかりつけの小児科医や地域の発達相談にご相談ください。

