この記事のポイント
- はいはいは全身を使う運動経験。手足の協調や姿勢を支える力を育てる機会になります。
- 始まる時期は個人差が大きい。生後8〜10か月ごろが一つの目安ですが、前後しても珍しくありません。
- ほとんどはいはいせず歩く子もいる。順番どおりでないこと自体は心配の必要はありません。
- 対象:0〜1歳ごろのお子さんの運動発達が気になる保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 運動発達全体に気になる点が続く | かかりつけ小児科 |
| はいはい・お座りなどの目安を知りたい | 地域の保健センター(乳幼児健診) |
| 発達の特性について継続的に相談したい | 発達相談・児童発達支援センター |
| 左右の動きの差が大きく気になる | かかりつけ小児科 |
重要:はいはいは「必ず通る関門」ではありません。しない子も一定数います。ただ、首すわり・お座り・つかまり立ちなど運動発達全体に気になる点が続くときは、乳幼児健診の機会や、かかりつけ小児科で相談すると安心です。
はいはいはいつから?時期の目安
厚生労働省「乳幼児身体発育調査」 より:運動発達のあらわれる時期には幅があることが示されています。
- はいはいは生後8〜10か月ごろに見られることが多い動きです。
- ずりばい(お腹をつけて進む)から始まる子も多くいます。
- 始まる時期が前後しても、それだけで異常とは限りません。
- 月齢の数字より、少しずつ動きが広がっているかを見ます。
はいはいが運動発達に与える意味
文部科学省「幼児期運動指針」 より:体を動かす経験を積み重ねることが心身の発達に役立つとされています。
- 四つ這いは手足を交互に動かす協調運動の練習になります。
- 腕や体幹を使うことで、姿勢を支える力が育ちます。
- 自分で移動できる経験が、探索の意欲や好奇心を広げます。
- はいはいの「量」より、楽しく体を動かせていることが大切です。
はいはいをしない子は大丈夫?
国立成育医療研究センター「発達評価・支援に関する診療部門」 より:発達のあらわれ方には個人差があり、順番や速さは一人ひとり異なります。
- はいはいをほとんどせず、つかまり立ちや歩行に進む子もいます。
- 順番どおりでないこと自体は、必ずしも心配の対象ではありません。
- 一方で、運動発達全体に気になる点が続くときは相談が安心です。
- 比べる相手は他の子ではなく、その子自身の少し前の様子です。
家庭でできる安全な促し方
日本小児科学会「子どもの健康と発達に関する提言」 より:子どもの主体性を尊重し、安全な環境で見守る姿勢が大切とされています。
- うつ伏せ遊び(タミータイム)を機嫌のよいときに少しずつ。
- 少し離れた所におもちゃを置き、自分から動きたくなる工夫を。
- 床は誤飲しそうな小物を片づけ、安全を確保します。
- 練習を強いるより、自由に動ける時間と空間を用意します。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 月齢の数字だけで遅れと決めつける | 個人差が大きく、不要な焦りを生む |
| 嫌がるうつ伏せを長く続けさせる | 運動経験への苦手意識につながる |
| 床に小物を置いたまま自由に動かせる | 誤飲・窒息の危険がある |
| 歩行器などで「はいはいを飛ばす」ことを急ぐ | 自然な発達のペースを乱しやすい |
| 他の子と進み具合を比べて焦る | その子のペースを見落としやすい |
よくある誤解
Q. はいはいをしないと歩けなくなりますか?
A. そうとは限りません。はいはいをほとんどせず歩き始める子もいます。運動発達の道すじは一人ひとり異なります。
Q. はいはいの時期が遅いと発達が遅れているの?
A. 始まる時期には大きな幅があります。月齢の数字だけでなく、全体として少しずつ動きが広がっているかを見ます。
Q. ずりばいとはいはいは違うものですか?
A. ずりばいはお腹をつけて進む動き、はいはいは手と膝で体を持ち上げて進む動きです。多くはずりばいから移行します。
Q. 練習させた方が早くできるようになりますか?
A. 無理な練習より、安全に自由に動ける時間が大切です。うつ伏せ遊びを機嫌のよいときに取り入れる程度で十分です。
Q. 運動発達が気になるときは、どこに相談すればいい?
A. まずはかかりつけ小児科や乳幼児健診の機会へ。継続的に見てもらいたいときは、地域の保健センターや発達相談で相談すると安心です。
この記事の根拠
- 厚生労働省「乳幼児身体発育調査」
- 文部科学省「幼児期運動指針」
- 国立成育医療研究センター「発達評価・支援に関する診療部門」
- 日本小児科学会「子どもの健康と発達に関する提言」
まとめ
- はいはいは全身を使う運動経験で、手足の協調や姿勢を支える力を育てます。
- 始まる時期は生後8〜10か月ごろが目安ですが、個人差が大きいものです。
- ほとんどはいはいせず歩く子もおり、順番どおりでないこと自体は心配いりません。
- 促すなら、うつ伏せ遊びと安全な床環境で「自分から動きたくなる」工夫を。
- 運動発達全体に気になる点が続くときは、かかりつけ小児科や保健センターで相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの体調や個別の状況については、かかりつけの小児科医や地域の保健センターにご相談ください。

