この記事のポイント
- かんしゃくや怒りは成長過程で見られる自然な感情で、関わり方しだいで感情コントロールの力を育てられます。
- 怒りを「ダメ」と否定せず、まず気持ちを受け止めることが、感情コントロールの第一歩です。
- 大人が落ち着いて対応すること自体が、怒りとの付き合い方のお手本になります。
- 対象:3〜5歳ごろのかんしゃく・怒りへの対応に悩む保護者。
まず確認したいこと(相談窓口)
| 気になること | まず相談する先 |
|---|---|
| 園でのかんしゃくや友達とのトラブル | スクールカウンセラー・園の先生 |
| 気持ちの不安定さが続いてつらい | 自治体のこころの健康相談 |
| 怒りや行動の激しさが心配 | かかりつけ医・小児科 |
| 専門的なこころのケアが必要そう | 児童精神科 |
重要:かんしゃくや怒りは、わがままではなく未熟な感情コントロールの表れです。うまく対応できない日があっても自分を責めすぎないでください。怒りが極端に激しい・長引く・自分や他人を傷つけるときは、スクールカウンセラーやかかりつけ医に相談しましょう。
かんしゃく・怒りはなぜ起きる?
国立成育医療研究センター「こころの診療部」 より:子どもの気持ちに寄り添う関わりが、こころの安定に役立つとされています。
- 幼児期は感情を言葉にする力が未熟で、怒りが行動に出やすい時期です。
- 眠い・お腹がすいた・疲れたなど、体の状態がかんしゃくの引き金になります。
- 思い通りにならない悔しさを、まだ上手に処理できないだけのことが多いです。
- かんしゃくは「困った行動」ではなく「困っているサイン」と捉えます。
まず気持ちを受け止める対応
文部科学省「生徒指導提要」 より:子どもの感情を受け止め、自己を理解する力を育てる関わりが重視されています。
- 「いやだったね」「悔しかったね」と、怒りの気持ちを言葉にして返します。
- まず受け止めてから、してほしい行動を短く具体的に伝えます。
- 怒り自体を叱るのではなく、暴れる・物を投げる行動に線を引きます。
- 落ち着いてから「どうしたかったの」と気持ちを聞くと振り返りになります。
感情コントロールを育てる家庭の工夫
文部科学省「家庭教育支援」 より:日常の関わりのなかで子どもの気持ちを育てることがすすめられています。
- 「うれしい」「くやしい」など、気持ちに名前をつけて言葉を増やします。
- 深呼吸や数を数えるなど、落ち着く方法を一緒に練習します。
- かんしゃくが起きやすい時間や場面を知り、先回りして備えます。
- 落ち着けたときに「自分で気持ちを切り替えられたね」と認めます。
大人が見せる「怒りとの付き合い方」
国立成育医療研究センター「こどものこころ」 より:関わり方には個人差があり、子どもの様子を見ながら調整する姿勢が大切とされています。
- 大人が怒鳴り返すと、怒りには怒りで返すものだと学んでしまいます。
- 親も「今ちょっと怒ってるよ」と気持ちを言葉にして見せます。
- 落ち着いて対応する大人の姿が、感情コントロールのお手本になります。
- うまくいかない日があっても、長い目で力が育つと捉えて大丈夫です。
やってはいけないこと
| やってはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| 怒りの気持ちそのものを叱る・否定する | 感情を抑え込み、気持ちを言えなくなる |
| 大人が怒鳴り返して力で抑える | 怒りには怒りで返す関わりを学んでしまう |
| 「泣くな」「我慢しなさい」と感情を禁じる | 感情コントロールの練習機会を奪う |
| かんしゃく中に長々と説教する | 興奮時は耳に入らず逆効果になりやすい |
| きょうだいや他の子と怒りっぽさを比べる | 自信を失い、反発を強める |
よくある誤解
Q. かんしゃくはわがままですか?
A. わがままではなく、感情コントロールがまだ未熟なサインです。成長とともに少しずつ落ち着いていくことが多いとされています。
Q. 泣いたり怒ったりしたら、すぐ要求を聞くべきですか?
A. 気持ちは受け止めますが、要求を毎回通す必要はありません。受け止めることと、してよい・だめの線引きは分けて考えます。
Q. 怒りを我慢させるのが感情コントロールですか?
A. 我慢させることではなく、気持ちに気づいて落ち着く方法を持つことです。怒りを感じること自体は自然なことです。
Q. 親がイライラして怒ってしまったらどうすれば?
A. 完璧でなくて大丈夫です。落ち着いてから「さっきは大きな声でごめんね」と伝えると、仲直りの仕方も伝わります。
Q. かんしゃくや怒りが心配なときは、どこに相談すればいい?
A. 園での様子はスクールカウンセラーや先生へ、激しさや不安定さが続くときは自治体のこころの健康相談やかかりつけ医に相談すると安心です。
この記事の根拠
- 文部科学省「生徒指導提要」
- 国立成育医療研究センター「こころの診療部」「こどものこころ」
- 文部科学省「家庭教育支援」
まとめ
- かんしゃくや怒りは成長過程の自然な感情で、感情コントロールはこれから育つ力です。
- まず気持ちを受け止め、そのうえで行動に線を引くのが基本の対応です。
- 気持ちに名前をつける・落ち着く方法を練習するなど家庭で育てられます。
- 大人が落ち着いて対応する姿が、怒りとの付き合い方のお手本になります。
- 激しさや不安定さが続くときは、スクールカウンセラーやかかりつけ医に相談しましょう。
大切なお知らせ:この記事は公的機関の発信情報をもとに012.kids編集部がまとめた一般的な情報です。お子さんの個別の状況については、スクールカウンセラーやかかりつけの医師にご相談ください。

